江越2発!山本昌も打たれて絶賛

 「ウエスタン、阪神5-4中日」(18日、鳴尾浜)

 阪神のドラフト3位・江越大賀外野手(22)=駒大=が5番・中堅で出場し、山本昌からの先制アーチを含む2本塁打を放った。自身の父親よりも年上という“球界のレジェンド”は江越のスイングと飛距離を絶賛。巻き返しのキーマンとなるべきルーキーが、20日に再開となるリーグ戦に向け、しっかりと弾みをつけた。

 完璧な打球が左翼ネットの上部に突き刺さった。甲子園なら左中間席の中段まで飛んでいてもおかしくなかった。鮮やかすぎた江越の一発。“球界のレジェンド”山本昌も「本当にいいスイングで、あの飛距離をポンポン出せるのはすごい」と絶賛した。

 場面は二回。先頭で迎えた第1打席だった。山本昌が投じた初球、130キロの甘い直球を力強く振り抜いた。打った瞬間に行ったと分かる特大の先制ソロ。相手に気後れすることなく「初球から打っていけました」と江越。ただ確かな手応えを感じさせたのは第1打席だけではなかった。

 3-4と逆転されて迎えた八回先頭の第4打席。左腕・八木に対して簡単に追い込まれたものの、誘い球を見極め、厳しいボールはファウルで粘った。フルカウントからの7球目、「変化球が来るかなと思って、直球待ちで対応することができた」と甘いスライダーを強振。打球は追い風にも乗ってスコアボードのチーム名付近に直撃した。

 チームは九回に北條の犠飛でサヨナラ勝ち。ファームの試合とはいえ、掛布DCが「これが彼の持ち味だから」と評したように、江越の2発が流れを一変させた。この日は新井良、大和ら1軍から8選手が試合勘を養うために参戦。その中でもルーキーの存在感は際立っていた。リーグ戦再開となる20日のヤクルト戦(甲子園)、相手先発は左腕の石川が予想される。左腕から打った2発は大きな価値がある。

 江越にとっても山本昌との対戦は「自分もできるだけ長く活躍したい。見習いたいなと思いました」-。今年で50歳を迎えるベテラン左腕は父・和明さんよりも2歳上。江越が生まれた93年には最多勝、最優秀防御率の2冠に輝き、今中とともにダブルエースとして君臨していた。

 「子供のころからいつもテレビで見ていました」と明かしたように、本人にとっては雲の上の存在。父親と対戦している感覚か?の問いには何とも言えない表情を浮かべた。27歳差を超えて放った一撃。「1軍でも打ちたい」と語ったルーキーの闘争心に火をつけ、確かな自信につながったことは間違いない。

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