メッセ万全、開幕G倒任せたゼ

 「オープン戦、阪神3‐7オリックス」(22日、京セラ)

 G倒準備が整った。巨人との開幕2戦目に先発予定のメッセンジャーが6回を3安打1失点。充実の内容で、オープン戦ラスト登板を締めくくった。

 「6回を投げられたのは収穫だね。前回までは(風邪で)体調を崩してしまったけれど、今はいい状態できているよ」

 三回に1点を失ったが、ストライク先行で投手有利な投球を続けた。圧巻は四回だ。クリーンアップに対してすべてファーストストライク、ファウルを奪いカウントを稼いだ。

 まず先頭のヘルマンを内角低めのフォークで空振り三振。続く4番の糸井は追い込んでから変化球で二ゴロ。さらに新外国人ベタンコートには143キロの直球で三飛に仕留め、三者凡退に抑えた。

 最速150キロの直球と、変化球がさえた。中でも「最近、安定感を欠いていた」という緩いスライダーを多投。シーズン本番へ向けて感触を確かめた。

 この日は今年初めて打席にも立った。五回、無死満塁の場面では「初めてだったから興奮してボール球に手を出してしまったよ」と右飛に倒れ舌を出したが、三回無死一塁では、苦手の犠打をきっちりと成功させた。

 自らの仕事を終えると、ベンチではルーキー山本を熱血指導だ。「山本がブルペンで調子が悪かったと言っていたからね。ゲームとブルペンは違うんだ。ゲームに入ったら、ブルペンのことは忘れろと話したんだ」。開幕1軍を目指す当落線上の左腕へ、貴重なアドバイスを送った。

 熱望するマウンドはいよいよ1週間後だ。昨季は巨人戦に「投げたい」と言い続けたが、先発はゼロだった。だが、今季は3・29、開幕2戦目の先発が決定的。「もちろん投げたい。巨人は優勝している一番強いチーム。強いチームに勝ちたいんだ。ベストメンバーでベストを尽くして、勝つことが重要だ」。助っ人のハートは早くも燃えている。

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