和田監督、空いた先発枠を若手で奪え!

 ピンチをチャンスに変える‐。阪神・和田豊監督(51)が2日、若手先発投手の台頭を促した。FA宣言していた久保がDeNA移籍を決断し、先発投手の駒不足に直面する形となったが、発想の切り替えで来季、9年ぶりのリーグ優勝を目指す。

 恐れていた悲報に表情を曇らせた。タイガース杯ゴルフ大会のラウンド後、和田監督の携帯が震えた。久保流出を告げる高野球団本部長からの電話。来季先発復帰を確約、慰留に努めていた右腕が虎を去ることになった。

 「久保の権利だし、久保が決めたことなんで、誰にも止めることはできない。ただ、抜けたところをどうするかは考えないといけない」。ため息をひとつついた後、思考を即座に切り替えた。

 スタンリッジとの来季契約を見送り、獲得を目指した中日・中田賢とは良縁に結ばれず、久保の残留交渉も実らなかった。来季の先発ローテ候補を見渡せば、能見、メッセンジャー、藤浪の3人しか、確実に指を折ることはできない。

 「キツイというより、逆に3本柱はいるわけで。いろんな意味で活性化していくと思う」。現場を預かる指揮官としては、決して楽観視できる状況ではないが、虎将は先発枠の余地が競争の激化を呼ぶ材料になると考えた。

 「まず若手の底上げ。秋山、岩本、白仁田、歳内。そこら辺が枠に入って来て欲しい。そこに岩田がもう1回しっかりして、榎田も1年間働ける状態をつくれば」。期待通り、額面通りに各選手が台頭、復活を遂げれば、駒不足に悩むことはないと位置づけた。

 中田賢が加入し、久保が残留していれば、先発枠は残り1枠となる可能性があった。競争原理が導入される前に勝負が決し、それが若手や復活を期す投手のモチベーションの低下を呼ぶことも考えられた。

 ピンチはチャンスの裏返し‐。枠がある。聖地のマウンドで投げられる環境がある。高い次元で激しい競争を繰り広げる中で、結果を残せば、確実に先発ローテ入りへの視界は広がってくる。

 いでよ新星。復活組にも期待する。活性化を促すため、和田監督は沖縄キャンプ組の投手枠を増大する。サバイバルが始まる。

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