和田阪神屈辱…宿敵Gに連敗4・5差

 「阪神0-1巨人」(4日、甲子園)

 聖地に降ったのは、涙雨か…。阪神は巨人を上回る8安打を放ち、最後の最後まで粘りを見せたが、結局は今季12度目の完封負けを喫した。首位攻防戦だったはずの巨人戦に連敗し、その差は4・5ゲームに開いた。踏ん張りどころだ。

 屈辱の2文字しか浮かばない。粘りは見せたが、執念は見られなかった。そんな試合だ。本拠地・甲子園での「伝統の一戦」で、宿敵に一矢を報いることもできずに連敗。接戦の中で明暗を分けたのは、わずかな差。だが、その積み重ねが4・5ゲーム差という大きな数字につながっている。

 「粘りは見せた?そこまではいくというか…。甲子園で戦う時は紙一重の勝負になってくる中で、何が足りないかというと、ここ2戦(走者を)進めるというところでね。うまくいかなかったなという反省があるかな」

 和田監督は聖地で喫した連敗の要因を、そう説明した。わずかな差。象徴的な場面は終盤にあった。1点を追う七回。先頭のマートンが左前打で出塁。猛虎が初めて出した無死の走者。だが…。

 続く新井は初球を打ち、あっさりと遊撃併殺打。そして2死無走者から今成が中前打を放つと、指揮官は代走・田上を送り勝負手を打つ。当然、二盗で走者を進めてからの攻撃が狙いだ。だが新井良は、これも初球を遊ゴロに倒れた。

 「あそこはちょっとな…(打者が)考えなアカン」と水谷チーフ打撃コーチ。そして八回は無死一塁から、代走・荒木が二盗に成功。しかし、代打・俊介が送りバントを試みながらファウルで失敗すると、粘った末の9球目で投ゴロに倒れ、走者を進められない。

 五回には1死一塁で、新井良の遊ゴロが一塁で際どいタイミングとなる場面も。アウトの判定に指揮官はベンチを飛び出して抗議。わずかな差。その積み重ねは、試合を1つの方向へ運んだ。

 「良太も必死に走ったし、向こうも必死のプレー。お互いにいいプレーの中で、手を横に広げさせるか(上に)上げるかの差。そういうところが、紙一重なんだよね」。その中で勝利を得るに至らない巨人との差は存在する。猛虎に足りないものは何か。そこを埋めなければ、目指す頂に決して手は届かない。

 15日からは、前半戦最後の3連戦で、再び聖地で相まみえる。「そこまでに何試合かあるし、そこをしっかり戦ってこその最後の3つなんでね」と和田監督。どこか淡々とした空気が支配した試合。もっと熱くなれ!これ以上の屈辱は、猛虎の命取りとなる。

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