日馬富士「おかげさま」母国で伝えたい
法政大大学院の政策創造研究科の現役学生でもある大相撲の横綱日馬富士(30)=モンゴル出身=が9日、東京都内で開かれた「地域再生大賞」の特別講演で「日本に来て一番尊敬しているのは人と文化。『おかげさまで』という支え合いの社会。モンゴルにも伝えていきたい」と熱意を語った。
緊張の面持ちで実直に語った横綱。母国の鉱物資源による開発を紹介しながら、今後の課題として教育を挙げた。「地域が発展するのはいいこと。それと一緒に人間も成長しないといけない」と訴えた。大学院では「経世済民」の考えを学び「世を治めて、民を救う。感動しました」と感銘を受けたことも明かした。
質疑応答では引退後について聞かれ、「モンゴルに帰るかは分からない。教育や社会のために本を出したり、アドバイスしたりできるようになればいい」と意欲を口にした。