日馬、盟友・稀勢にハッパ「待ってる」

 第70代横綱日馬富士(28)=伊勢ケ浜=が29日、昇進後初めての両国国技館で、地位の重みを改めて実感した。

 元関脇栃乃洋の引退相撲。朝青龍の引退以来途絶えていた東西からの土俵入りでは、白鵬に続いて登場。同じ不知火型でもせり上がりは比較的速く、四股を踏むスピードは遅かった。「温かい拍手を受け緊張しますね。手順はやっと頭に入った」。支度部屋の位置も、横綱の特権である一番奥に移り「眺めがいい。全然違う」と述べた。

 ライバル視していた稀勢の里にあいさつされると「待ってます」と、次の横綱へとハッパをかけた。報道陣の前で大関に「オレが横綱になって喜んで泣いたんだよな」と、余計なジョークも忘れなかった。

 苦笑いの稀勢の里は「一皮むけたい。悔しさよりももっと頑張らないといけない」と話した。秋場所(11月11日初日、福岡国際センター)で大関として6場所目。「早いですね。モタモタしていられない」と語った。

 取組では白鵬を寄り切った日馬富士。今後は「いつも通りにやりたい」と、気を引き締めた。

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