ゲノム編集で光合成強化 成長促進、種の量増加も
東京大などの研究チームは19日、植物の葉緑体の遺伝子を改変するゲノム編集によって、光合成機能の強化に成功したと発表した。光合成で最も重要な酵素「ルビスコ」の能力を改良することで成長が促進され、採れる種の量も増えた。葉緑体の狙った遺伝子だけを改変するのは難しく、世界初の成果だとしている。
イネやコムギ、トマトなど、高温下などで光合成の効率が低下する穀物や野菜に応用できれば、収穫量の増加が期待できる。二酸化炭素(CO2)の吸収量が増えるため、樹木に応用できれば、地球温暖化対策にも役立つ可能性がありそうだ。
チームは葉緑体をゲノム編集した7種類のシロイヌナズナを育てて成長の変化を調べた。このうち2種類では、野生よりもルビスコの能力が約10%向上して葉が大きくなった。採れる種の量も約20%増加していた。将来の気候変動を想定したCO2濃度が高い環境下の実験でも、成長が促されることが確認できた。
この技術が確立すれば、同じ面積の農地で、従来より多くの収穫ができることになる。
