一宮の妊婦死亡事故で実刑判決 立件断念の胎児への被害にも言及
愛知県一宮市で昨年5月、妊娠中の研谷沙也香さん=当時(31)=を車ではねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)罪に問われた児野尚子被告(50)の判決で、名古屋地裁一宮支部(鳥居俊一裁判長)は18日、禁錮2年6月(求刑禁錮3年)を言い渡した。緊急手術で生まれた研谷さんの長女日七未ちゃんには、事故の影響で重い障害が残った。判決は「回復困難な病態が続く」と、日七未ちゃんに言及した。
遺族は日七未ちゃんに対する過失傷害罪も問うよう求め、検察に13万筆以上の署名を提出した。刑法では、胎児は母体の一部とされることから、検察は立件を断念。公判中に訴因変更し日七未ちゃんの名前と母体で受けた影響を起訴状に盛り込んだ。
鳥居裁判長は判決理由で、約80メートルの距離を約9秒間、斜め右方向に車を進行させ、研谷さんの背後から衝突したと指摘。前方注視などを怠った過失は非常に重大だとした。研谷さんについて「わが子を抱くこともできずにこの世を去る無念は計り知れない」と述べ、日七未ちゃんは24時間介護が必要な状況だとした。
