大阪府警富田林署から１２日夜に逃げ出したとして、加重逃走容疑で無職・樋田淳也容疑者（３０）が指名手配された事件で、逃走発覚の約１時間４５分前に弁護士の接見が終わっていたことが１３日、分かった。

　この間に逃走したとみられるが、府民にメールサービスで注意喚起したのは約９時間後の１３日午前６時２８分。府警は「不安を助長しないように事実確認を優先させた」としたが、市民からは怒りの声が上がった。

　樋田容疑者は１２日夜、富田林署２階にある接見室のアクリル板を押し破り、弁護士側の扉から署内を抜けて逃走したとみられる。扉は施錠されていなかった。

　フリーアナウンサーの宮根誠司が１５日、読売テレビ「情報ライブ　ミヤネ屋」において、大阪府警富田林署から勾留中の無職樋田淳也容疑者（３０）が逃走した事件について、「富田林署の失態」と断じた。

　宮根アナウンサーは「逃走が発覚したのが９時４０分すぎなんですけども」と１２日の夜に樋田容疑者が逃走し、同署が付近住民にメールを配信したのが１３日午前６時半ごろであることを指摘。「この９時間、怖い９時間」と付近住民の心境を思いやった。

　「住民の皆さんが朝になって知るわけですから。夜に忍び込まれたりしたら」と情報がなければ警戒のしようもないことをあげた。

　キャスターの小倉智昭が１６日、フジテレビ系「とくダネ！」で、大阪・富田林署から逃走し、４日経過してもまだ捕まらない樋田淳也容疑者について、２歳児を発見したスーパーボランティアの尾畠春夫さんに「見つけてもらいたい」と本音をもらした。

　この日の番組では、１５日に行方不明だった２歳男児をあっという間に捜し出した尾畠さんと中継を結び、生で当時の様子などを振り返ってもらっていた。

　このニュースのＶＴＲを見終わった小倉は渋い顔で「尾畠さんに探してもらいたくなるよね、本当に」と怒りのコメント。笠井信輔アナウンサーも「本当に」と同調していた。