髪のない頭部を男性に見せるなんて… 13年間抜毛症に悩む女性が専門カウンセリングへ 寛解した作者が伝えたいこと【漫画】
ストレスにさらされ続けると、気分の落ち込みや意欲の低下などの精神的な症状を引き起こすことがあります。その症状のひとつが、自分の髪の毛や体毛を引き抜きたい衝動を抑えられなくなる精神疾患『抜毛症』です。春乃おはなさんの漫画『女だけど坊主にしました。~13年間悩み続けた抜毛症が治るまで~』では、自身が抜毛症に悩まされた経験が包み隠さず描かれています。
長年抜毛症に悩んでいた作者は、抜毛症専門のカウンセリングを訪れます。作者はカウンセラーの男性に、中学生の時に受験勉強がきっかけで症状が出始めたことを伝えました。しかしカウンセラーは、抜毛症はひとつの出来事がきっかけで発症することは少ないといいます。
カウンセラーはストレスをコップに入った水に例えて、作者のコップには抜毛をする前から水がなみなみと入っていたのではないかと話し始めます。そこに受験勉強という新たなストレスが加わってコップの水が溢れ出し、症状が出始めてしまったのではないかというのです。
カウンセラーはさらに、抜毛症は小学校中学年から中学生で発症することが多く、その8割以上が女性だと作者に告げました。そして作者は抜毛症の原因のほとんどが家庭環境に起因することを知り、衝撃を受けるのでした。
読者からは「治療にまで繋がって本当によかった…」「悩んでいる人の希望になる」などのコメントが寄せられました。そこで同作について、作者の春乃おはなさんに話を聞きました。
■自分と同じように抜毛症に悩む人の救いになりたい
ーこの作品を描こうと思ったきっかけは何でしたか?
私は抜毛症専門のカウンセリングを受けて抜毛症が寛解したのですが、その際に「今度は自分が、抜毛症に悩む方の救いになりたい」と思い、この漫画を描きました。
私もひどく髪の毛を抜いてしまったとき、SNSやネットでよく同じ抜毛症の方がいないか探していました。自分と同じように抜毛症で悩む方の生の声に触れて、「私と同じように苦しんでいる人がいるんだ」とすごく救われました。
同時に「こうしたら治った!」という話はなかなか見つけられず、「やっぱり抜毛症は治らないんだ」と絶望したこともありました。抜毛症を治療した経験を公表することで、誰かの役に立てると考えると嬉しく思います。
ーカウンセリングを受けると決めた時は、どのようなお気持ちでしたか?
13年間治らなかったものがたった1年で本当に治るのか?という不安と、当時自営業の仕事が上手くいってなかったので、カウンセリングにかかる14万円が高く感じ、正直躊躇いました。
それでも、残りの寿命をまた抜毛症と歩むのならここで治そうと思い、カウンセリングを受けることに決めました。今では、その決断をして本当に良かったと思います。
ー今抜毛症に悩んでいる方にメッセージをお願いします。
抜毛症で心療内科に行っても、抗不安薬を処方されるかカウンセリングを勧められるのみで、具体的な治療法は定義されていません。
ただ、私のように抜毛症専門のカウンセリングで治った人もいます。その事実を少しでも多くの方に知ってほしいです。抜毛症で悩むご本人、そのご家族やご友人にこの漫画が届いてくれたら、何か参考になれば、私はとても嬉しいです。
(海川 まこと/漫画収集家)
