時給1.5万に釣られ都会の有名店へ 「地元では一番カワイイ存在だった」美女の自信は粉々に 地獄を見たキャバ嬢は転々虫として生きる【現役キャバ嬢に取材】

動画コンテンツなどから始まったキャバ嬢ブームに影響され、歓楽街への憧れを持って働き始める人が散見されます。ただ、それと同時に「思うように稼げない」と悩む女性も溢れかえっているようです。そんな歓楽街の厳しさを目の当たりにした女性たちに話を聞きました。

■歓楽街へレッツゴー!時給1.5万円に釣られて地獄を見た

飲み屋で時給1.5万円を提示され、すぐさま飛びついたアユミさん(仮名・25歳)は「都会で地獄を見た」と言います。見た目は美しく、若者言葉でいうなら“爆美女”に該当する女性です。細くて清楚で、アイドルのような可愛さを持つ人がなぜ、つらい現実に直面したのでしょうか(以下『』内、アユミさん談)。

『地元で1年くらいキャバしてて、可愛いだけで指名が入ってたんですよ。だから営業もなーんもせず、テキトーに稼いですぐやめちゃったんで、夜職は超絶ラクなものだと思ってました。

就職と共に上京し、しばらく一般企業で働いていたんですけど色々あって退職したんですね。そんな時にラクして稼げてたキャバ時代を思い出し、SNSに影響されて都会の某有名店に面接へ行ったんですよ。場繋ぎで働く予定だったから超軽い気持ちで働き始めたら……もう、ガチで可愛いキャストしかいなくて。のっけから圧倒されてしまいました』

かつての人生はずっと“集団の中で一番カワイイ存在”だったアユミさんですが、自分より遥かに上を行く美女軍団を目の当たりにし怖気づいてしまったそう。さらにお客さんの見る目は非常に厳しく、「話が面白くない」、「タイプじゃない」とハッキリ言われたり、席に着いた途端見向きもされないなど、都会の洗礼をビシバシと受けるのです。

『今まで見た目のみで指名を取っていたから営業方法とかわからないし、喋りもムリ。さらに時給1.5万って店の中では平均くらいの値段だったらしく(笑)、客ゼロで2万、3万、それ以上で採用されているコもいると聞き……もうくじけましたよね』

キャバクラの新人は「保証期間」という、ノルマを撤廃するなどの優遇制度が適用されます。お客様を掴むための制度ですから期間はだいたい1~3カ月くらいが妥当なものの、某店では入って数週間で誘客を求められるように……。高い時給が出ているからこそ人件費が莫大にかかる飲み屋では、指名ゼロのコストがかかるキャストを長々と在籍させられないからです。

『2週間くらいで“お客さんに営業かけてるの?”って詰められ、3週間くらいで個人面談行きでした(苦笑)大型店だからいっぱい採用して、使えない人はすぐにクビ切ってっていうサイクルなんだろうけど、めっちゃガッツがないと生き残れません。私にはムリでしたし、身の程を知りましたよ』

■高い時給→即退店?歓楽街の転々虫

夜の世界は「ルールがあるようでない」ため、必ずしもマニュアル通りとは限りません。時給数万円の高ランクキャストだと、全く仕事ができなくても見た目が素晴らしく良いことを理由に、妥協してもらえる場合もあるにはあります。夜職キャストが「見た目が絶対正義」と唱えるのは、こんな理由が含まれているのも関係しているんですよ。

先ほどのアユミさんに引き続き話を聞くと、やはり「私より断然可愛かったAちゃんは、やる気ゼロでもお店に残留できていました」そうで……。

『さすがに時給は聞けなかったけど、やる気なかったのに同時期に入ってクビ切り対象にならなかったですね。Aちゃんが着くとお客さんたちが明らかに喜ぶのがわかるくらい可愛かったから、見た目がいいと時給以外に優遇されやすいのかと。ちなみに、どこへ行っても高時給が出るから入店→保証期間中にやめる→また新しい店へ行くのを繰り返してるらしいです』

つまり美女たちは引く手あまたのため、面接へ行けばほぼ確実に高時給で採用されます。そこで優遇制度を利用し、時給数万円で保証期間だけ働き、打ち切りになりそうなところで退店→次へ行くという“転々虫”が、都会にはゴロゴロ存在するのです。

有名歓楽街のお店で保証を糧にマッタリとした毎日を過ごし、お金がなくなったらまた働くなんてちょっぴり羨ましいもの。けれども、いずれ行きつくところもなくなれば見事に八方塞がりなので、あまり“右へならえ”するべき例ではありません。

場繋ぎのために夜職を始めたアユミさんの現在は、派遣社員×キャバクラの掛け持ち生活。昼職優先のためランクを一気に落とし、無理をせず働いているとのこと。

『昼職があるからノルマなし、週1~2日の条件で採用してもらいました。本当は夜一本ならもっともっと時給が出たっぽいけど、有名店で地獄を見たから欲張る気も起きず……。今の店で営業の仕方とか接客方法をイチから教えてもらい、ようやく最近売り上げが100万円乗ったんです。でも、100万売り上げても給料はだいたい半分くらい。月収1000万なんて、本当に夢のまた夢。マジでそんなコ、キャバでは一握りしかいませんって』

給料システムと時給や出勤人数、そしてお店によって還元率は異なりますが、それでも相当売り上げない限り大きく手元には残らないのが飲み屋のキビしさです。最後に彼女は「高時給で転々しまくって、金持ちの彼氏や太いパパ見つけた方がラクだとは思いますよ。そういうコ、いっぱいいるみたいなんで」と苦笑いしながら語るのでした。

◆たかなし亜妖(たかなし・あや)

元セクシー女優のシナリオライター・フリーライター。2016年に女優デビュー後、2018年半ばに引退。ゲーム会社のシナリオ担当をしながらライターとしての修業を積み、のちに独立。現在は企画系ライターとしてあらゆるメディアで活躍中。

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