広さ3倍、豪華バックヤード付き! 天王寺動物園の新ホッキョクグマ施設が今夏オープン 主役ホウちゃん「おもちゃ持参」で引っ越しへ
大阪市にある天王寺動物園の新ホッキョクグマ施設「ポーラーベアコースト」の報道陣向け内覧会が行われ、新展示場と豪華なバックヤードが公開されました。入居するのは、エサ入れや遊び道具のおもちゃを器用に操り、数々の謎ダイブで観覧側を沸かせる人気者、ホウちゃん(5歳メス)。ガラス面の多い展示場だけに少しおしとやかにしないと? いえいえご心配なく。これまでと同じおもちゃもガッツリ使えるよう頑丈に造られているそうなのです!
築90年以上の現ホッキョクグマ舎で、ホウちゃんは父ゴーゴ、母イッちゃんのもとに誕生しました。新施設は、生息地であるカナダ・マニトバ州の「マニトバ基準」に沿って建設され、面積は現在の3倍にもなる約1070㎡。展示場は2カ所あり、深さ3mのプールは水中の様子を観察することもできます。飼育担当の小泉さん、油家さんが案内してくれました。
展示場でまず目立つのは2つの模型。ホッキョクグマに食べられたアザラシ、ホウちゃんのウンチを参考に作られたという糞です。「野生のホッキョクグマのリアル感を伝えたいと思いました。ウンチもじっくり見る機会はないと思います。未消化の野菜や、飼育下のホッキョクグマの特徴的なものとして回虫もいます」と小泉さん。参考にホウちゃんの糞画像を30~40枚を製作者に送ったという「力作」です。
プールの水面には何か浮いています。ホウちゃんの本物の糞が含まれており、微生物の力で水をろ過し循環させるシステムのため、現在、水作りをしているのだそう。
「土があるのでホウちゃんの反応が楽しみです。まず何をするか?芝生をはがすんでしょうね(笑)。今と同じようにエサを展示場に隠したりします。大きなおもちゃも制限なくあげていきます。ガラス越しに水中の様子を見られるのが大きな違いで、ホウちゃんが水中で何をしているのか、すごく気になります」
観覧サイドには、生息地でホッキョクグマ保護活動に使われている巨大な道具や看板、壁には大きな爪痕も。英字新聞風の掲示物は展示用に作った天王寺オリジナルで、内容は読んでみてのお楽しみ。階段状に座って見られる観覧席もあり、いろいろな角度からホッキョクグマの姿を観察できます。
展示場は2つなので、オスメスを繁殖期以外は別々に展示することができます。また、今のホッキョクグマ舎はメスが出産・子育て中はオスが寝室に入ることができず、長期間、屋外で過ごすしかありませんでしたが、その必要もなくなりました。
バックヤードは寝室が4つで、産室も。全室を監視カメラの映像で確認。サブ放飼場では移動個体が検疫時期を過ごしたり、赤ちゃん誕生時は一般公開前の親子が過ごします。
日常的に使用できる埋め込み式の体重計を2カ所に設置。ホッキョクグマは季節によって体重の変動が大きく、細かな体重の変化を確認することは体調管理に役立ちます。特に出産が想定されるメスについては、「秋口ごろから効率よく短期間で体重を増やすためにたくさん食べさせます。それがうまくいっているかをこまめに体重を測ることで把握できます」と油家さん。
また、この場所に移動用の箱を設置することもできます。今のホッキョクグマ舎では移動には麻酔が必須でしたが、新施設では、トレーニング次第で麻酔を使わなくても箱に入ってもらい、移動させることが可能になります。
同園では、この夏には新居でホウちゃんをお披露目できるよう準備を進めています。
(まいどなニュース特約・茶良野 くま子)
