長距離運転で疲れにくい国産車TOP10 3位は「セレナ」、2位「レヴォーグ」…1位は? 選定のポイントは姿勢・視界・静粛性・運転支援
本記事では、車業界歴30年以上のプロが、長距離運転で疲れにくい車TOP10を選出しました。ボディタイプ別おすすめ車種も紹介していますので、参考にしてください。
※価格、サイズ、装備、相場は2026年4月15日時点の情報で、今後モデルチェンジなどの理由で変更される可能性があります。
■運転はなぜ疲れる?
運転すると疲れやすいのは、主に以下の理由からです。
・同じ姿勢が続く(体の緊張)
・視線の切り替えが多い(目の疲労)
・継続的な集中が必要(精神的負担)
・振動や騒音がある(感覚的な不快感)
同じ姿勢を続けると筋肉が緊張し、血行不良を招きます。悪い姿勢は特に影響が大きいです。また、遠近での視線の切り替えは眼精疲労につながります。さらに、運転は常に状況判断が必要で、疲れが溜まりやすいです。
■長距離運転で疲れにくい車の特徴は?
長距離運転で疲れにくいのは、疲労の原因となる「体の緊張」「目の疲労」「精神的負担」「感覚的な不快感」を軽減してくれる車。つまり、以下のような特徴の車といえます。
・正しい姿勢を保ちやすい
・視野が広く、目線が高い
・パワーがあってスムーズに走る
・走行安定性が高い
・車内の静粛性が高い
・運転支援機能が充実している
▽正しい姿勢を保ちやすい
正しい姿勢を保持できれば余計な踏ん張りが不要になり、筋肉の緊張を抑えられます。
特に見るべきポイントは、シートのホールド性や、ハンドル/座席位置の調整機能の有無です。ホールド性が高いと加減速やコーナリングでも姿勢が崩れにくいですし、ハンドルや座席の位置を細かく調整できれば基本姿勢を整えられます。
▽視野が広く、目線が高い
視野が広く目線が高いと周囲の状況を把握しやすく、確認動作や姿勢の前傾が減ります。その結果、首や肩の緊張を抑えられます。
フロントガラスの面積が広く、斜め前方の死角が少ない車や、高さのある車を選ぶと、より広い視界を確保しやすいです。
▽パワーがあり、スムーズに走る
エンジン性能に余裕があると、アクセルペダルを踏み込む必要がなくなり、姿勢が崩れるリスクを抑えられます。また、加速が滑らかで追い越しや合流をスムーズに行えるので、精神的な負荷も少ないです。パワーの観点では、軽自動車は不利になりやすく、基本的には普通車のほうがおすすめです。
▽走行安定性が高い
走行安定性に優れた車はふらつきが少なく、横風や路面の凹凸にも対応しやすいため、身体的・精神的な緊張を抑えることができます。
走行安定性は、全高の低い車やホイールベースの長い車、4WD車で高い傾向があります。また、大型バッテリーを積んだハイブリッド車やPHEV/BEVも低重心で安定しやすいです。
▽車内の静粛性が高い
静粛性の高い車では、エンジン音やロードノイズが抑えられます。その結果、運転に集中しやすく、同乗者との会話も楽しめます。また、静粛性の高い車は振動も小さい傾向があるので、余分な不快感を感じにくいです。
▽運転支援機能が充実している
運転支援機能が充実していれば、ドライバーの負担を軽減できます。特に、以下の機能・装備を備えていると便利です。
・ACC(アダプティブクルーズコントロール):車間距離を保って前走車に追従するほか、単独時は定速走行を支援。ペダル操作は基本的に自動制御となる。
・LKA(レーンキープアシスト/車線維持支援システム):カメラで車線を検知し、中央付近を走れるようハンドル(ステアリング)操作を支援。
・渋滞時支援:渋滞時に、システムが前走車の状況を見てペダル操作を支援。
・HUD(ヘッドアップディスプレイ):速度やナビ情報などをフロントガラス等に投影し、遠近での視線移動を抑制。
■長距離運転で疲れにくい車ランキング
今回は、車両価格700万円以下の国産車から疲れにくい車ランキングTOP10を作成しました。
※価格、サイズ、装備、相場は2026年4月15日時点の情報で、今後モデルチェンジなどの理由で変更される可能性があります。
▽1位:トヨタ「クラウンクロスオーバー」(SUV)
・新車時価格:515万円~680万円
・中古車相場:308万円~740万円
・全体寸法(mm):長4930×幅1840×高1540
・WLTC燃費:15.7~22.4km/L
SUVの視点の高さとセダンの走行安定性を兼ね備えたクラウンクロスオーバー。2.5Lハイブリッドと2.4Lターボを用意し、どちらもパワフルでしなやかに走り、静粛性も高いです。乗り心地は後席も含めて非常に快適で、上位グレードは8ウェイパワーシートにシートヒーター、さらにシートベンチレーションも装備しています。
さらに、リスクを先読みして運転を支援する「プロアクティブドライビングアシスト」やHUDを全車標準装備し、上位グレードは時速40km以下でのハンズオフ走行支援機能も装備しています。エアコン操作などを音声で実施できる点も便利です。
▽2位:スバル「レヴォーグ」(ステーションワゴン)
・新車時価格:363万円~536.8万円
・中古車相場:18.1万円~550万円
・全体寸法(mm):長4755×幅1795×高1500
・WLTC燃費:11.0~13.5km/L
レヴォーグは、水平対向ターボエンジンとリニアトロニックの滑らかな加速、スバル独自のシンメトリカルAWDやVDCなどの技術により、パワフルかつ安定した走りを実現。また、シート形状やクッションの最適化により、疲れにくい乗り心地となっています。
音声認識機能が使える点も便利で、エアコン操作などでも視線移動が不要です。さらに、2023年マイナーチェンジ以降は最新の「アイサイトX」を全車標準装備し、時速50km以下でのハンズオフ走行や車線変更のアシストを行います。
▽3位:日産「セレナ」(ミニバン)
・新車時価格:278.5万円~499.8万
・中古車相場:33.4万円~477.5万円
・全体寸法(mm):長4690-4825×幅1695-1725×高1870-1895
・WLTC燃費:13.0~20.3km/L
現行モデルのC28型セレナは「疲れにくくて酔いにくい」をコンセプトに開発された車です。座席には、人が最も疲れにくい中立姿勢を再現した「ゼログラビティシート」を採用。また、前席は頭部の揺れも抑える構造です。
さらに、最上位モデルは全車速でのハンズオフ走行を支援する「プロパイロット2.0」を装備しています。これだけの運転支援機能を有した車は国産車で他になく、高速走行が特に多い方にはぜひおすすめしたい機能です。
ハイブリッド車は第2世代e-POWERを搭載し、優れた加速力と高い静粛性も有しています。
▽4位:三菱「アウトランダーPHEV」(SUV)
・新車時価格:529.4万円~682.7万円
・中古車相場:56.6万円~650万円
・全体寸法(mm):長4720×幅1860×高1745-1750
・一充電航続距離(WLTC):102~106km
アウトランダーPHEVは、ツインモーター4WDを採用して力強く滑らかな加速と静粛性を両立し、EV走行距離は100kmを超えます。また、高いオフロード性能に加えて四輪制御技術「S-AWC」による高い走行安定性を有し、高速道路でも安心感があります。
運転支援機能では、ACCやLKAを標準装備。さらに、上位グレードには「リフレッシュ機能」と称した簡易マッサージ機能も備えており、この点は他の多くの車にない魅力です。
▽5位:日産「エクストレイル」(SUV)
・新車時価格:384.3万円~596.2万円
・中古車相場:14.8万円~569.8万円
・全体寸法(mm):長4690-4705×幅1840×高1720
・WLTC燃費:18.0~19.4km/L
エクストレイルは全車e-POWER搭載で、静粛性の高さとスムーズな加速が魅力です。また、廉価グレードを除いた全車で「プロパイロット」を標準装備し、さらに4WD車は前後左右のトルクを自在に制御して快適な乗り心地を保ってくれます。
多くのモデルで座席の電動調整が可能であり、さらに腰椎を支えるランバーサポートが全車標準装備となっています。視界は、SUVらしくフロント・サイドとも見やすく、LEDヘッドランプで夜間視認性も高めています。一部モデルでHUDの搭載も可能です。
▽6位:トヨタ「プリウス」(セダン)
・新車時価格:277万円~460.9万円
・中古車相場:19.9万円~510.9万円
・全体寸法(mm):長4600×幅1780×高1420
・WLTC燃費:26.0~32.6km/L
現行モデルの60系プリウスは、PHEVモデルで223PSという驚異の最高出力を記録しています。パワフルでスポーティな走りと高い静粛性を両立した車です。
前席シートはクッション性と姿勢保持に配慮しながら、快適な乗り心地を実現。上位Zグレードであれば、8ウェイパワーシートで細かなドライビングポジションの調整が可能です。さらに、ACCやLKAに加え、運転リスクを先読みして支援を行う「プロアクティブドライビングアシスト」を全車標準装備しています。
▽7位:トヨタ「ヤリスクロス」(SUV)
・新車時価格:204.6万円~323.4万円
・中古車相場:131万円~369.8万円
・全体寸法(mm):長4180-4200×幅1765×高1580-1590
・WLTC燃費:17.1~30.8km/L
ヤリスクロスはコンパクトカーに近いサイズ感で視点も高く、非常に運転しやすい車といえます。最上位Zグレードであれば、6ウェイパワーシートでポジションを楽に調整でき、さらにオプションでHUDを装備することも可能です。
軽量のSUVなので走りは軽快で、ハイブリッド車はクラストップの燃費性能を誇ります。さらに、高剛性・低重心のTNGA-GA-Bプラットフォームを採用して高い走行性安定性を有しています。ACCやLKAも標準装備です。
▽8位:日産「オーラ」(コンパクトカー)
・新車時価格:282.2万円~353.1万円
・中古車相場:129.9万円~403.1万円
・全体寸法(mm):長4045-4120×幅1735×高1505-1525
・WLTC燃費:22.7~27.2km/L
オーラは第2世代のe-POWER搭載し、力強く滑らかな加速と高い静粛性を実現しています。剛性が高い分だけ乗り心地は硬めですが、だからこそ高速走行において安定性の高さを感じられます。
車両価格は高めですが、電動パワートレインと洗練された足回りで走行安定性が高く、オプションでプロパイロット(ナビリンク機能対応)も装備できます。高速走行の機会が多い方におすすめしたい一台です。
▽9位:ホンダ「フィット」(コンパクトカー)
・新車時価格:177.6万円~292万円
・中古車相場:8.9万円~290万円
・全体寸法(mm):長3995-4095×幅1695-1725×高1515-1570
・WLTC燃費:16.1~30.2km/L
フィットはAピラーを細く設計しており、前方の視界が開けています。また、フロントシートに骨盤から腰椎を樹脂製マットで支える「ボディースタビライジングシート」を採用し、疲労を軽減してくれます。
室内はホンダ独自のセンタータンクレイアウトでゆとりある空間となっており、特にe:HEV車は静粛性の高さと力強い加速力が魅力です。運転支援機能も充実しており、渋滞追従機能付ACCや車線維持支援、渋滞運転支援機能を全車で標準装備しています。
▽10位:三菱「デリカミニ」(軽自動車)
・新車時価格:196.5万円~290.7万円
・中古車相場:129万円~310.7万円
・全体寸法(mm):長3395×幅1475×高1785-1815
・WLTC燃費:17.8~21.0km/L
デリカミニは、2025年10月にフルモデルチェンジ。Aピラーの角度を立てて前方の開放感を向上しています。また、4WD車は大径タイヤを履き、最低地上高160mmを確保。ヒップポイントが高く、見晴らしがよいです。
軽自動車でパワーは限られるものの、ターボエンジンモデルでは力強い走りを実現しています。スーパーハイトワゴンの中では走行安定性が極めて高く、特に4WD車は有能です。中間グレード以上ならACCやLKAも標準装備しています。
■ボディタイプ別「疲れにくい車」
ここでは、上記ランキング外の車も含めて、ボディタイプごとの疲れにくいおすすめ車種を紹介します。
▽長距離運転で疲れにくい軽自動車
長距離運転で疲れにくい軽自動車には、たとえば以下のような車種が挙げられます。
・三菱「デリカミニ」(高い走行性能)
・日産「ルークス」(プロパイロット装備可)
・日産「デイズ」(プロパイロット装備可)
・スズキ「ハスラー」(高い走行性能)
・ホンダ「N-WGN」(ドライビングポジションの調整が楽)
▽長距離運転で疲れにくいコンパクトカー
長距離運転で疲れにくいコンパクトカーには、たとえば以下のような車種が挙げられます。
・日産「ノート」(プロパイロット装備可)
・日産「オーラ」(プロパイロット装備可)
・ホンダ「フィット」(視野が広い)
・マツダ「MAZDA2」(ホールド性の高いシート)
▽長距離運転で疲れにくいSUV
長距離運転で疲れにくいSUVには、たとえば以下のような車種が挙げられます。
・トヨタ「クラウンクロスオーバー」(先進装備や高い快適性)
・トヨタ「ハリアー」(上質な乗り心地と高い静粛性)
・トヨタ「ヤリスクロス」(扱いやすさと充実した先進装備)
・レクサス「RX」(先進装備や高い快適性)
・レクサス「NX」(上質な乗り心地と高い静粛性)
・日産「エクストレイル」(プロパイロット装備可で静粛性も高い)
・三菱「アウトランダーPHEV」(高い走行性能やマッサージ機能)
・スバル「フォレスター」(優れた運転支援機能や高い走行性能)
・マツダ「CX-5」(先進装備や高い走行性能)
▽長距離運転で疲れにくいミニバン
長距離運転で疲れにくいミニバンには、たとえば以下のような車種が挙げられます。
・トヨタ「アルファード」(快適な乗り心地と先進装備)
・日産「セレナ」(プロパイロット装備とシートの心地よさ)
・ホンダ「フリード」(扱いやすさと適度な走行性能、シートの心地よさ)
▽【番外】長距離運転で疲れにくい外車
長距離運転で疲れにくい外車には、たとえば以下のような車種が挙げられます。
・BMW 「X1」(高い走行性能やマッサージ機能)
・アウディ「A4」(高い走行性能や先進装備)
・メルセデス・ベンツ「Eクラス」(先進装備や快適な乗り心地)
・ボルボ「XC60」(疲れにくいシート設計や高い走行性能)
・フォルクスワーゲン「ゴルフ」(扱いやすさとバランス良い走行性能)
ここでは、運転の疲労軽減に向けたポイントやおすすめ車種について、よくある質問に回答しています。
▽Q.運転で疲れにくい車の特徴は?
運転で疲れにくい車の特徴としては、主に以下のような点が挙げられます。
・正しい姿勢を保ちやすい
・視野が広く、目線が高い
・パワーがあってスムーズに走る
・走行安定性が高い
・車内の静粛性が高い
・運転支援機能が充実している
▽Q.疲れにくい運転のポイントは?
以下のような運転を心がけると、少しでも疲労の蓄積を軽減できます。
・正しい姿勢で運転する
・急加速など「急」のつく運転を避ける
・基本的に一定速度で余裕のある運転をする
・空調の外気循環で新鮮な空気を取り込む
運転姿勢によって、体の負担は大きく変わります。また、急加速や急減速やドライバー自身の精神的な負担になり、過度なペダル操作も姿勢を崩す原因になるのでおすすめしません。
▽Q.運転で疲れてきたときの対処法は?
運転で疲れを感じた場合は、できるだけ早めに休憩を取り、水分補給も行いましょう。
長距離運転をする際は、2時間に1回の休憩(15~30分程度)が推奨されています。車から降りてストレッチをし、緊張した筋肉を少しでもほぐしましょう。また、目を閉じたり、遠くをしばらく眺めたりして、眼精疲労のケアもしてください。
(まいどなニュース/norico)
