【漫画】いつも壮大でまっすぐな夫の愛情「アメリカに大谷翔平を見に行こう」 そのとき妻は… 

世の夫たちは、旅行やプレゼントを通して家族や妻を喜ばせようと家族サービスを計画します。ですが、その家族思いの方向が時に大胆すぎて、受け取る側が思わずたじろいでしまうこともあります。気持ちはありがたい、むしろ十分すぎるほど伝わっている。でも、それを純粋な「やったー!」に変換できない何かがあります。そんな喜びきれない愛情表現を受け取った方の思いとは。

■「大谷翔平を見に行こう」から始まる、壮大すぎる家族旅行計画

東京都在住のAさん(40代)は、MLBのワールドシリーズのテレビ観戦を終えた夫から晴れやかな顔で提案されました。

「来シーズン、家族で大谷翔平を見にロサンゼルス行かない?」

一瞬で脳内がフリーズしました。

ロサンゼルス? 今? 4人で?子どもは中高生2人=大人料金、そしてこの円安で?

推しの存在は尊い。大谷選手を球場で見られるなんて、夢のまた夢です。ただし夢であることには理由があります。それは現実に重くのしかかる旅行費用という強烈なラスボスの存在です。

Aさんは冷静に問いかけました。

「そんなお金、あるの?」

夫は一言。

「そんなものは、なんとかすればいい!」

なんとかすればいいって、どうやって?息子は2人とも私立中高に通っていて、来年は大学受験もある。私立大学に進むとすると学費も多くかかります。

この時点で、腹の底から冷気がせり上がりました。

「なんとかなる」は、魔法の言葉のように聞こえて、実際には呪文として一番信用できない敵でもあります。

Aさんは想像しました。

格安航空券で渡航するとして、空港で高額な荷物超過料金を支払ったり。

28ドル(約4,200円)のホットドッグを家族でかじりながら「…パサパサだね」と虚無の感想を述べたり。アメリカと言えばステーキ!と成長期の男子の腹を満たすには何ポンドの肉を頼めばいいのか。円レートの鬼が「Welcome」と迎えてくれる旅行先で、笑うに笑えない思い出を積み重ねる未来を。

それは旅行ではなく、修行ではないでしょうか。

そこでAさんは建設的な代案を出しました。

「どうしても海外なら、まだ物価の優しいアジアで美味しいもの巡りしようよ。世界遺産をめぐったりできるんじゃない?」

即却下。

「それじゃ意味がない。大谷だ。ロスだ」

それでも粘りました。

「じゃあ野球大好きな次男と2人で行けば?長男は野球に興味ないし、私は家で留守番でもいいよ」

すると放たれた、家族愛100%のボール。

「家族全員で行かないと意味がないんだよ」

そう言われると反論できないのが、家族という不思議な団体戦です。

でも、でもですよ?

「家族の思い出はプライスレス」というフレーズは、クレジットカードの請求書には印字されないのです。

■高級パジャマで眠れない妻

夫の愛は野球だけではありません。Aさんの誕生日にはこんな提案もありました。

「安眠できるって有名な高級パジャマを誕生日プレゼントにどう?サイズは何?」

見せられた携帯のスクリーンにはサイズ表が表示され、価格は数万円。

纏った瞬間眠りの世界へ誘う効果が得られるレベルらしいのですが、Aさんはパジャマの値札を想像した瞬間、むしろ眠れなくなります。

だって考えてしまうのです。

洗濯は手洗い?まとめて洗濯は無理だよね?

寝ている1時間、実質何円になる?

それは安眠ではなく、原価計算タイムです。

■サプライズのはずが、冷や汗案件だった花束事件

もう一つ、Aさんには忘れられない出来事があります。

結婚記念日に夫がネットで購入したびっくりするほど大きな箱が届きました。

箱を開けた瞬間、玄関が花屋になりました。

確かに綺麗。確かに心は動いた。しかし同時に脳内で別の感情が発生しました。

どこに飾る?

花瓶いくつ必要?

毎日水の入れ替え必要?

この量っていったい…おいくら?

その花束は、愛と共にお世話義務も付属していました。

■夫の愛は特大、妻の器は標準サイズ

夫からの提案やプレゼントは、どれも嘘のない愛情でできています。

しかし、夫の愛はどうもサイズ感が「特大XL」、対してAさんの受け皿は「日常使いの標準サイズM」なのです。とはいえ、自分の器のサイズの問題かもしれません。

だからと言って、受け取り拒否をしたいわけではありません。むしろ大切にしたい。

でも一つだけお願いしたいのです。

愛に、もう少し現実のスケールも添えてくれたら嬉しいです。

夫の計画はいつも壮大で、感度が高く、逃げ場がありません。それゆえに戸惑うこともありますが、その真っ直ぐさに救われる瞬間があるのも事実です。

ロサンゼルス旅行も、高級パジャマも、特大花束も、おそらく夫にとっては全て「家族と妻へのラブレター」です。

最終的に喜べるかどうかはさておき、読み飛ばせない手紙であることだけは間違いありません。

愛のサイズを測るメジャーは、今日も行方不明です。

◇   ◇

パートナーからの素直に喜べないプレゼントはありますか?

▼神奈川県在住・30代

大型のビーズクッションをサプライズで贈られました。座り心地は確かに最高ですが、我が家の狭いリビングでは存在感が想像の3倍でした。今では家具というより住人です。カバーを外して洗うのも地味に大変です。

▼栃木県在住・40代

「家でおいしいコーヒーが飲みたい」と言ったら、プロ仕様のコーヒーマシンをプレゼントされました。豆・ミル・抽出時間にこだわると説明されましたが、私はカプセル型のほうが欲しかったです。工程が面倒すぎて、現在はキッチンに鎮座しています。

▼愛知県在住・30代

誕生日にブランドの白いスニーカーをもらいました。自分も愛用してるブランドだからと、高価で素敵でしたが、子どもの送迎・公園・行事で泥と砂にまみれる日々なので、まだ一度も外に出せていません。

(まいどなニュース特約・松波 穂乃圭)

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