緑ラベルの水と青ラベルの水…どんな違いが?アメリカのスーパーに並んだ2種類のボトル

アメリカのスーパーに並ぶ緑と青の水がSNS上で大きな注目を集めている。

「スーパーで 水を買おうとして迷った。緑と青の水が、同じ棚・同じ価格で並んでいる。 緑のほうが売れてるようだから緑を選びかけて、念のためAIに聞いたら「青が飲料用」とのこと。 緑は飲み水じゃないの? それなら、なぜ同じ棚に? アメリカのスーパー、 よくわからない……。」

とその模様を紹介したのは韓日翻訳家の金光英実さん(@Hidemi_K)。

同じ棚に隣り合わせに並べられた緑ラベルと青ラベルの水のペットボトル。ラベルの色が異なるだけでほとんど同じに見えるのだが果たしてどんな違いが?

金光さんにお話を聞いた。

ーーこのお写真を撮影された店舗は?

金光:先日、ハワイを訪れたのですが、ホノルル到着当日に立ち寄った「ターゲット」という大型量販店です。ホテル周辺のコンビニや小規模店をのぞいたところ、水や牛乳が思っていた以上に高く、到着直後で疲れもあったため「必要なものをまとめて買って早く休みたい」と思い、徒歩で行ける範囲の大きなお店を選びました。店内は日用品から食品までひととおりそろっており、観光客だけでなく地元の方も多く利用している印象でした。

ーーその後、青と緑の違いは判明したのでしょうか?

金光:はい。投稿後にコメントや引用ポストで教えていただき、用途の違いがはっきりしました。青いラベルは飲料向けの精製水(Purified Drinking Water)、緑のラベルは蒸留水(Distilled Water)という説明を多くいただきました。

特に蒸留水のほうはミネラル分がほとんどないため「無味無臭で、飲み水としてはおいしく感じにくい」という声が目立ちました。一方で、加湿器やアイロンなど、成分が残ると困る機器に向くという実用的な話が多く、具体例として「白い跡が残りにくい」「ウインドウォッシャー液を薄める用途に使う」といった声まで出てきました。

また、粉ミルク用の水として蒸留水を選ぶという意見もありましたが、これは家庭の方針や状況も関わるため、私としては「そういう選び方もあるのか」と受け止めるにとどめています。加えて、開封後の扱いについて「常温放置は避けたほうがよい」といった注意点も共有され、ラベルの違いだけでなく扱い方まで含めて学びになりました。

ーー投稿に大きな反響がありました。

金光:予想以上の反響で驚きました。青と緑の違いを丁寧に解説してくださる方が多かっただけでなく、「間違えて緑を買って冷蔵庫に入れていた」という写真付きの投稿もあり、知識共有と「あるある」が同時に起きて、場が和んだのが印象的でした。

また、アメリカの方からも「自分も正確にはよく分からないから大丈夫だよ」と英語で声をかけていただき、「迷ったのは自分だけじゃない」と肩の力が抜けました。日用品の小さな疑問が、海外生活の話や作品の中に出てくる水の描写の話題にまで広がっていったのも、SNSならではで面白かったです。結果として私自身も「用途表示や注意書きをきちんと読んで買おう」と意識が変わりました。

◇ ◇

SNSユーザー達から数々の驚きの声が寄せられた今回の投稿。読者のみなさんがアメリカを訪れる際はぜひ参考にしていただきたい。

なお今回の話題を提供してくれた金光さんは『梨泰院クラス』などの字幕翻訳を担当する韓日字幕翻訳家として映像作品に携わる一方、NHK出版のウェブサイト「本がひらく」で日韓の文化や言葉の違いを切り口にしたエッセイ「ことばで歩く韓国のいま」を連載中。ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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