急病で会社を10日間休んだ場合、有給休暇と傷病手当金どちらを利用するべき?【社労士が解説】

 突然の体調不良やケガで10日ほど仕事を休む際、「有給休暇」を使用している人も多いのではないでしょうか。社会保険に加入している場合は「傷病手当金」の支給対象となるケースがあります。

会社員のAさん(40代女性)は、急病で会社を10日休み、その間の出勤日はすべて有給休暇を使用しました。しかし回復後に同僚から傷病手当金のことを聞き、有給休暇とどちらを使うべきだったのか気になっているそうです。

 有給休暇と傷病手当金の選択はどのように考えればいいのでしょうか。社会保険労務士の小島朋子さんに聞きました。

 ━「傷病手当金」は、どのような条件を満たせば受給できるのでしょうか?

 社会保険に加入している会社員が、業務外の病気やケガによる療養のために仕事に就くことができず、給与を受けられない場合に、通算して1年6か月のあいだ支給されます。

会社を休んだ日が連続して3日間あったうえで、4日目以降、休んだ日に対して支給されます。ただし、休んだ期間について有給休暇を取得した場合は、傷病手当金は支給されません。

 ━10日ほどの休みの場合「有給休暇」と「傷病手当金」はどちらを優先して使うのがよいのでしょうか?

 傷病手当金の支給額は、原則として給与の3分の2(標準報酬日額の3分の2)となっており、有給休暇時の給与と比較すると、少額となるケースが一般的です。そのため、家計への影響を抑えたい場合には、有給休暇の取得を選択される方が多く見受けられます。

 ━有給休暇がない場合や、長期療養の場合はどうでしょうか?

 有給休暇が残っていない場合や、長期療養により休職期間が有給日数を超える見込みがある場合には、傷病手当金の受給を検討することが望ましいでしょう。なお、有給休暇は付与から2年で時効により消滅しますので、消滅時期を事前に確認しておくことをおすすめします。

 ◇  ◇

ケガや体調を崩して休むときは、有給休暇と傷病手当金の違いを理解し、適切に使用することが大切だといえます。どちらか迷った場合は、有給休暇の残り日数や消滅時期、療養期間などが選択の目安となります。

◆小島朋子(こじま・ともこ)社会保険労務士/社会保険労務士事務所ホライズン代表

千葉県を拠点に、会社と人との良好な関係を築くためのサポート活動をする社会保険労務士。障害年金の代理請求を中心に、法人向けには労務に関する各種ご相談、給与計算業務や給与ソフトの導入・設定確認などを手掛ける。

(まいどなニュース特約・長澤 芳子)

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