容姿で損ばかりの少年は優しさの塊 知っているのはイケメンの幼なじみだけ 2人の将来に幸あれ【漫画】

人は見た目だけで判断されるものではありません。柏木大樹さんの作品『麗雄と僕』では、幼馴染同士のある日の登校風景が描かれています。同作はX(旧Twitter)に投稿されると、約9000ものいいねを集め、さまざまな反響を呼んでいます。

麗雄と拓郎は幼馴染で、いつも2人で登校しています。しかし今日もどこからか「あの2人つるむ相手間違えてるよな」と、麗雄の容姿に対する悪口が耳に入ってきました。拓郎としては、いつも中傷される麗雄のことが心配でした。

そんななか、麗雄はメガネを紛失して困っている女性を発見します。麗雄に頼まれた拓郎はメガネを女性に渡し、無事解決。しかし拓郎としては麗雄が気付いているにも関わらず、手を差し伸べると不審者扱いされてしまうのが腑に落ちません。

女性は拓郎に好意を抱いたようですが、拓郎はそそくさと麗雄のもとへ戻りました。

その後拓郎のもとに同級生2人がやってきて、麗雄を無視して拓郎を引き離そうとしてきました。

拓郎は「なんでナチュラルに麗雄を置いてってるわけ?」と非難すると、同級生は「イミわかんね」「頭おかしいんじゃね」と言葉を吐いて立ち去っていきました。実はこの同級生2人にも、麗雄はいろんな優しさを届けているのですが彼らは知らないようです。

拓郎は、麗雄に「僕と居るとコソコソ言われたりさっきのような奴が寄ってくるでしょ。それでも一緒に居てくれるかい?」と問います。麗雄は「おう、優しいな拓郎は」と答えますが、拓郎としては「麗雄の方がもっと優しい」と思うのでした。

彼らは、大人になったら今のようにいつでも会えるわけではありません。もしそうなってしまったら「一緒に寂しがろう」と語り合いながら、学校にたどり着くのでした。

同作に対しSNS上では「友達っていいよなあ」「彼らが幸せになって欲しい」など、麗雄と拓郎双方に称賛の声が挙がっています。そこで、作者の柏木大樹さんに話を聞きました。

■ともに過ごした時間がそのまま2人の信頼関係につながっている

ー麗雄と拓郎、2人の信頼関係はどうやって築き上げられたと想像しますか。  

過ごした時間の累積だと思います。幼馴染だから一緒に居る、そのシンプルな日々の繰り返しがそのまま二人の結びつきの強さになってると思います。

二人の間だけならそれだけで十分なんですが、歳を重ねるにつれ、それだけでは居させてくれない世間との摩擦の中で、朝の登校中の二人がどういうやりとりをしたのか、というのを8ページ分切り取らせてもらったお話です。

ー見た目だけで言うと「拓郎」と「麗雄」の名前が逆になっているのが気になりました。どのような理由で2人の名前を決めたのでしょうか。

これはもうシンプルに2ページ目で「あっ」ってなってもらうためです。顔が良い方が「麗雄」だと思ったでしょ?

ー引用やリプライ、pixivにもたくさんコメントが来ていました。

麗雄くんだけでなく、拓朗くんの優しさにも寄り添ったコメントが多かったのがうれしいです。

別に誰かに反省を促すために描いたわけでは無いのですが、自分の中の差別心に対する反省分めいたコメントも散見されたのが作者としては興味深かったです。

(海川 まこと/漫画収集家)

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