たった半年で辞めた……離職しやすい職種は? 後悔することも「転職活動が大変になった」

入社から半年で離職した人はどの職種が多いのでしょうか。エン・ジャパン株式会社(東京都新宿区)が、同社運営の総合求人サイト『エン転職』にて実施した「早期離職」に関する調査によると、「営業系」が最も多いことがわかりました。では、どんな条件・制度、事前情報があれば早期離職しなかったのでしょうか。

調査は、同サイトユーザーの男女2502人を対象として、2025年7月~8月の期間にインターネットで実施されました。

なお、一般的には入社後3年以内の退職を「早期離職」とすることが多いですが、本調査においては、入社して半年以内に離職することを「早期離職」と定義しています。

まず、「入社して半年以内の”早期離職”の経験」について聞いたところ、31%が「”早期離職”の経験がある」と回答。年代別では、20代が32%、30代が34%、40代以上が30%となり、大きな違いは見られませんでした。

また、「早期離職を後悔したことがある」と答えた人は20%。年代別では20代が27%、30代が21%、40代以上が17%となり、若い年代ほど後悔する傾向が見られました。

「後悔した理由」としては、「転職活動が大変になった」(66%)が最も多く、次いで「希望する再就職が実現できなかった」(35%)、「キャリアアップの機会を失った」(30%)が続きました。

続けて、「早期離職をした際の職種」を教えてもらったところ、「営業系」(22%)や「バックオフィス・事務系」(21%)に回答が集まりました。

「早期離職の理由」としては、「入社前に聞いていた情報と違ったから」(38%)、「ハラスメントに遭ったから」(30%)、「人間関係が悪かったから」(27%)、「社内の雰囲気が悪かったから」(25%)といった回答が上位に並びました。

具体的には「入社前に聞いていたような手厚い教育制度が全くなかった。入社初日に即実践でギャップを感じた」(30代男性)や「入社前に聞いていた年間休日が20日も違い、柔軟な対応がなかった。また、やり取りが全てLINEで不安要素しかなかった」(20代女性)などの声が寄せられています。

では、どのような条件・制度、事前情報があれば早期離職しなかったのでしょうか。この質問に対しては、「事前にネガティブな情報も聞いている」(44%)や「良好な人間関係がある」(43%)のほか、「社内の雰囲気が良い」(38%)という意見も挙げられました。

ちなみに、年収600万円ほどの人材が、6ヵ月で早期離職をした場合の企業の損失額を試算したところ、「640万円」もの損失が発生することがわかりました。

内訳を見ると、最も大きいのは「在籍人件費(在籍期間中に支払った給与・社会保険料など)」で360万円となったほか、「採用費用(人材紹介エージェントへの成功報酬など、採用活動で発生した費用)」(180万円)、「マネジメント費用(退職のマネジメントを行った上司の人件費)」(36万円)となりました。

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