「おかーさーん見て見てー!」と双子の娘がとびきり笑顔 「ばんごはんにしよ!」と持ち帰ったモノに驚愕!【漫画】
幼い頃は無邪気さゆえに、虫や花など何でも持ち帰った経験が誰しもあるでしょう。そのなかには大人になってから思い返すとゾッとするものだった、ということも多いはずです。そんな実体験を描いたイラストレーターゆう-ノープロブレムキャットさん作の漫画『母のために持ってきたモノ』が、Instagramで人気を集めています。
ストーリーはゆうさんとゆうさんの母の何気ない会話から始まります。「この前アルバム整理してたら、子どもの頃の2人が可愛すぎた」と、ゆうさんとその双子の妹あきらさんを思い出しながら話す母に、「そんなに可愛かったなら我々の一番印象深い思い出って何?」とゆうさんが尋ねました。
すると「そうねぇ、一番たまらないなぁと思ったのはね......」と母は思い出を語りだします。それはゆうさんとあきらさんが幼稚園時代のこと。当時はよく2人で自由に村の中を歩き回って遊んでいたそうです。
そしてある日、いつものように2人で出かけて30分程経った頃、「おかーさーん!」「おかーさーん見てみてー!」と元気に呼びかける声がしました。母が出ていくとそこには、大きな腐った鯉を、満面の笑みで一生懸命抱える2人の姿があったのです。
どこでどう拾ってきたのか分からない腐った鯉をゆうさん姉妹はドロドロに汚れながら持ってきて、とびきりの笑顔で「ばんごはんにしよ!」と誇らしげに言い放ったのでした。母曰く、この時の2人はばんごはんのおかずを取ってきたことを褒めてもらえるに違いないという表情だったそうです。
現在に戻り、「それが一番たまらなかったかな……」と、何とも言えない表情で話し終わった母に、ゆうさんは「それは確かに色んな意味でたまらねぇな」と思ったのでした。「ほんとすみません」と母に申し訳なく思う一方、おそらく鳥が落として朽ちた鯉を「皆で食べよう」と思った自分たちに恐怖を感じたそうです。そんな同作について、作者のゆう-ノープロブレムキャットさんに話を聞きました。
■母からしたら本当にやめてくれと思っていたと思います
ー幼い頃のゆうさんはあきらさんとよく色々なものを持ち帰っていたのでしょうか?
とにかくなんでも拾って帰って母に見せていました。道に落ちていたピカピカのネジ、畑で見つけたなんの花かわからない巨大な種、バケツ一杯のオタマジャクシ……
純粋に「いいものを拾った!お母さん喜ぶかなぁ!」という気持ちで持って帰っていたのですが、母からしたら本当にやめてくれと思っていたと思います。
ー同作に寄せられた声の中で、ゆうさんの印象にのこっているものがあれば教えてください。
どのコメントも微笑ましく面白かったのですが、一番印象に残っているのは、「小さな頃押し入れで『紙の家』の中で動けなくなっている虫を見つけたので逃がしてあげようと母に見せに行ったら、静かに、しかし強めな声で『元のところに戻してきなさい』と言われた。その虫の正体を知ったのは随分後になってからです…」というメッセージです。『奴』の正体をまだ知らなかった時のコメント主様の純真なやさしさと、それを持ってこられたお母様の姿を想像すると色々とたまらなくて大好きなお話です。
ーお母さまの「たまらない」エピソードが他にもあれば教えてください。
「持って帰ってきた」つながりでもうひとつたまらなかったのが、側溝の中にいたキジの雛を持って帰ってきてしまったことだと言っていました。小学生だった私たちは水筒を肩から下げる袋で雛鳥をすくい上げて、きらっきらの顔で連れ帰ってきてしまったのです。
大変なものを持って帰ってきてしまった!と自然保護センターに電話して、あまり人の手で触っていないならそのまま元の場所に戻してほしい、と指示を受けて急いで元いた側溝に戻しに行きました。あのあと無事に母鳥のもとに戻れていると良いのですが…母にもキジにもとても悪いことをしてしまいました。
ー最後に読者にメッセージをお願いします!
普段は自身のままならない日常を漫画にして、SNSやブログで発信しています!やらかしてばかりの毎日ですが、共感してもらえたり笑ってもらえたりすると「人生うまくいかないことばっかりだけど悪くないな~!」と思えてとっても励みになってます。よければのぞいてやってください!
(海川 まこと/漫画収集家)





