ひどい猫風邪で死の淵にあった子猫…懸命なケアで危機脱出、家族の頼れるお兄ちゃんに! 飼い主さんと育んだ信頼の絆
元保護猫の男の子「じん」くん(取材時、3歳)は、2021年7月21日に新たな生活の一歩を踏み出しました。
迎え入れたのは、X(旧Twitter)ユーザー・保護猫のじん君さん(@hogoeko_Jin)。その出会いは、偶然ではなく、必然のように感じられるものでした。
■保護活動を通じた出会い
じんくんとの出会いは、飼い主さんの友人が行っていた保護活動がきっかけでした。当時、じんくんは生後3カ月。体調を崩していたといいます。
「ひどいウイルス性の風邪にかかっていました。目薬をさす方法や薬の与え方を教えてもらってからお迎えすることに。とても心配でたまりませんでした」
飼い主さんにとって、じんくんは初めてお迎えする猫。お迎えを決意したときの不安と愛情が、じんくんを守りたいという思いにつながりました。
■初めての猫との暮らし
こうして、じんくんと暮らし始めた飼い主さん。当初は、お世話に奮闘する日々が続いたそうです。
「ごはんやトイレなど、身の回りのお世話をするだけで精一杯。じんとの時間を楽しむ余裕がなかったと思います」
一方で、じんくんは、新しい環境に少しずつ慣れてくれました。あとから家族として迎え入れた保護猫の「れお」くんのお世話もしてくれたといいます。
「れおが夜鳴きすると、すぐにケージの前へ。そして、鳴き止むまで様子を見守っていました。私は仕事をしているため、日中、じんとれおは、ふたりで留守番をしています。その間も、れおの遊び相手になってくれました」
じんくんは、飼い主さんとおれくんにとって頼もしい存在になったようです。
「じんは、とても怖がりで平和主義。れおが飛びかかっても相手にしません。ごはんを食べているときや、ひとりでボール遊びをしているとき、れおが『ちょうだい!』とアピールすると、すぐに譲ります」
飼い主さんは、そんなふたりのやり取りを目にすると、アニメの『トムとジェリー』を思い出すそうです。
「例えるなら、おちゃめな猫のトムはじん、頭の回転が早いネズミのジェリーはれお。ふたりの関係性とよく似ていると思います」
■ふたりと過ごすかけがえのない日々
飼い主さんは、SNSを通じてふたりの日常を多くの人に届けています。
「じんとれおが生きた証を残したいという思いからSNSを始めました。ふたりの名前を逆から呼んで“おれんじ兄弟”と呼んでいます。おかげさまで、たくさんの方にふたりの日常を見ていただけるようになりました。ぜいたくな生活をすることはできませんが、愛情はたっぷり注いでいるつもりです」
最後に、じんくんとれおくんへ飼い主さんはこう語ります。
「ふたりが天寿をまっとうするとき、『ママの子になって幸せだったよ』と思ってもらえるように、一日一日を大切に過ごしたいです」
じんくんとれおくん、そして飼い主さんの穏やかで幸せな日々が、これからも続いていきますように。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)
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