輸入車に乗りたい!というバイク好きへ ニューモデルならハーレーX350やBMW R1300GSはいかが

 ハーレーやBMW、ドゥカティ。輸入バイクを街中でよく見かけます。さて、輸入二輪車の売れ行きはどうなのでしょうか、国産と比べてどういうところに魅力があるのでしょうか。

■中高年ライダーと輸入二輪車

 「若者のバイク離れ」と言われて久しいですが、バイクに乗っている者の実感としては、中高年のバイク乗りは増えているように感じます。新車を買った人の平均年齢が50代半ばというデータも。かつて若者がバイクに乗っていた時代、その「若者」が年を重ねた、とはいえるでしょう。それに加え、結婚や子供が生まれたのを機に降りていた人たちが戻ってきた、またその頃乗りたいと思っていた人たちが生活に余裕ができて乗り始めた、いわゆる「リターンライダー」や「遅れてきたライダー」も少なくないと思われます。

 子育てや仕事が一段落して経済的にも時間的にも余裕のある人たちにいま人気なのが、外車、輸入車です。若い頃憧れていたけどお金も免許もハードルが高かったとか、やっぱりバイクというとハーレーのイメージがあるとか、そういう想いもあるのかも知れません。

 1980年代、空前のバイクブームの頃には、世界のレースシーンを国産メーカーが席巻していました。特にロードレースの世界ではホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキの四大メーカーに国外メーカーは太刀打ちできない、そんな時代でした。しかしいま、レースシーンではイタリアのドゥカティが圧倒的な速さを見せ、BMWやKTM、アプリリアも表彰台の一角を担っています。

 外車は壊れやすい、壊れたらなかなか部品が来ない。そんなイメージがかつてはありましたが、現在ではそれぞれ正規代理店のネットワークも充実してそうした心配もほとんどなくなりました。むしろ古いモデルの部品など、国産車よりも長期に在庫されていることも多く、長く乗り続けられる安心感につながったりもします。筆者は1991年式のBMW、R100GSというモデルに乗っています。新車で買って33年目になりますが、まだほとんどの部品がメーカー純正で手に入ります。

■魅力的な輸入二輪車が続々デビュー

 2023年前期の販売で、小型二輪(251cc以上)では国産車と輸入車の割合は7対3で、輸入車が全体の3割です(日本自動車輸入組合の資料より)。内訳は、トップがハーレー、2位がBMW、以下トライアンフ、ドゥカティ、ロイヤルエンフィールド、KTMと続きます。

 ハーレーというと大排気量のアメリカンバイクのイメージですが、先日普通二輪免許でも乗れるX350を発売しました。中排気量、悪く言うとハーレーっぽくないとも取られがちですが、試乗してみるととにかくとても軽く乗りやすいバイクで、価格も69万9800円からです。今後、ホンダのGB350と競合する、またポストヤマハSR400といったポジションの一角を占めてくるかもしれません。

 BMWもニューモデルR1300GSが好評です。自動車高調節やアダプティブクルーズコントロールなど快適装備全部載せ、パワーアップしつつ軽量化、これは売れると思います。こちらも試乗しましたが、見た目の大きさと裏腹に非常に軽く、全く癖のない乗りやすいバイクでした。またエンジン始動直後は5000回転辺りで、温まるに従って9000回転まで変化するレッドゾーンなど、随時に未来感が溢れています。

■ 各地でイベントも

 輸入二輪車の展示や試乗イベントもあちらこちらで開催されています。10月15日にジーライオンミュージアム(北港赤れんが倉庫跡)で催されたImport Motorcycle Fun & Rideでは、試乗会も行われて盛況でした。筆者も普段あまり乗ることの無いモトグッツィV85TT TRAVELとアプリリアTUONO660Factoryに乗らせていただきました。独特の縦置きVツインツアラーのモトグッツィ、国内で重視されがちな足付きよりも操る楽しさに振った高いシートのアプリリア、それぞれ国産車とは違った個性的な乗り味で面白かったです。

 12月に神戸サンシャインワーフで催されたモットモト神戸も、規模は小さいながらKTMやインデアンも展示され、大阪モーターショー開催中にもかかわらず大勢のお客さんで賑わっていました。

 高性能だけではなく独特の味わいを持った個性豊かな輸入二輪車の世界、その魅力がこれからもじわじわと浸透していくのではないかと感じます。

(まいどなニュース特約・小嶋 あきら)

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