授業中の板書「スマホで写真保存」中高生の5割 勉強にスクリーンショット大活用

文部科学省のGIGAスクール構想により、デジタル端末の普及が進んでいますが、学校ではどのような活用がされているのでしょうか。全国の中高生2967人に調査をしたところ、5割が授業中の板書を、7割が紙のノートや参考書を「デジタル端末で写真保存することがある」と回答しました。また、学習時のスクリーンショットの活用経験率も9割を超えていることが分かったそうです。

スタディプラス株式会社(東京都千代田区)の『Studyplusトレンド研究所』が、株式会社PFU(石川県かほく市)と共同で、「勉強時の『デジタル』と『紙』の使い分けに関するアンケート調査」と題して、学習管理アプリ『Studyplus』上にて2023年5月~6月の期間に実施した調査です。

最初に、「学校に学習用端末はありますか」と聞いたところ、中学校は「個人専用端末」の普及率が約9割となった一方、高等学校では導入が本格化した2022年度以降の入学学年から普及傾向にあり、高校1年生・2年生では8割を超えました。また、「私物のデジタル端末を学習に利用すること」については、中学3年生以降は9割を超え、高い割合で利用されていることが分かりました。

次に、教材を閲覧したりメモを記述したりする際に、「デジタル端末と紙を使い分ける割合」を聞いたところ、教材閲覧時は「デジタル端末・紙を併用」、記述は「紙の使用」が主流となる傾向がみられました。また、授業中・自宅学習時よりも、移動時にデジタル端末を活用した学習が活発に行われていることが判明しました。

続いて、「紙教材でメリットだと思うこと」を複数回答で答えてもらったところ、「メモを取りやすい」(71.1%)、「解く過程が残るので、間違っている個所などに気づきやすい」(64.6%)など、勉強自体の進めやすさが上位に挙がった一方、「デメリットだと思うこと」としては、「重くて持ち運ぶのが大変」(67.8%)、「場所を選ぶため、気軽に勉強しづらい」(55.8%)など、教材の重さや使用場所の制限など、物理的なハードルが上位を占めました。

逆に、「デジタル教材でメリットだと思うこと」を答えてもらったところ、「動画や音声で理解しやすい」(75.3%)、「移動中に見やすい」(74.6%)など、理解のしやすさや気軽に勉強できるといった回答が上位に挙がった一方、「デメリットだと思うこと」としては、「学習と関係のないことをしてしまう」(77.9%)、「目が疲れる」(69.7%)、「充電が面倒」(59.8%)など、デジタルならではの短所が挙げられました。

さらに、学習時のデジタル端末への「保存」についての調査も行いました。勉強中に「紙教材のように付箋やメモで印をつけたくなったとき」の対処方法を複数回答で答えてもらったところ、「端末のメモ機能に書き込む」(31.8%)、「紙のノートに書き込む」(29.7%)など、併用する人が多かったほか、スクリーンショットや教材内の機能を活用するという回答もみられ、状況によって使い分けている様子が伺えたといいます。

そこで、「授業中の板書を、デジタル端末(タブレットやスマホ)に写真で保存すること」について聞いたところ、55.7%が「保存することがある」と答え、その他の回答として「ルールで禁止されている」は22.9%、「保存したいと思わない」は21.4%となりました。

また、「紙のノートや参考書の内容を、デジタル端末で撮影して写真保存すること」については、70.8%が「保存することがある」と回答。

さらに、デジタル端末で勉強する際の「スクリーンショットの機能の活用頻度」を聞いたところ、「毎日使う」は20.1%、「たまに使う」は56.8%、「使ったことがある(最近は使っていない)」は15.7%、「使ったことがない」は7.4%となり、経験率は9割を超える結果になりました。

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