ものまねタレント「まねだ聖子」さん、松田聖子さんからの公認は?目標は「偉大さをもっと伝えられる表現者」

松田聖子さんのものまねタレント・まねだ聖子さんが、活動開始30周年の節目を迎えます。アイドルに憧れた少女時代や「似ている」と自覚した意外なきっかけ、ご本人との“ちょうどよい距離感”…。ディナーショーやコンサートに通うなど「永遠の聖子さんファンでもある」というまねださんに、さまざまなお話を聞きました。今回はインタビューの後編です。

■「ステージに立つ前には毎回ご本人の歌を聴く」

「聖子ちゃんに似てるんじゃない?」というお客さんの言葉をきっかけに、松田聖子さんのものまねを始めたまねださん。「聖子さんを見て育ってきた世代なので、もともと歌はすべて頭に入っていました」と振り返りますが、難しかったのは歌唱の特徴をつかむことだったそうです。ボイストレーニングに通って音程ごとの発声の仕方を練習し、自宅でもその録音を繰り返し聴いて鍛錬を重ねました。今でも毎月ボイストレーニングでアドバイスを受け、普段から自分の声を録音する習慣も30年間続けているそうです。「ここの音がずれてる、違うなと思ったら早めに修正しないとその癖がついちゃうので」と、本人に近づく鍛錬に余念がありません。

また、今でもステージに立つ直前には、欠かさず本人が歌う音源を聴いているそうです。「もう30年も経ったらそんな聞かなくても大丈夫なんじゃない、って思われがちなんですけど(笑)。頭の中でご本人が歌っている映像を浮かばせて、その雰囲気をそのままステージに持って行ってお客さんに伝える、というイメージです」

松田聖子さんご本人は現在61歳。「ディナーショーで至近距離から拝見しても、とても61歳とは思えないんです、本当に。マイナス30ぐらいにしか見えない若さで…」まねださんは興奮気味に話します。「やっぱり私も聖子さんの看板を背負ってこれ1本でやってるわけなので、ご本人のイメージを崩さないためにも色々見た目のための努力はしています」と話します。

ちなみに、テレビ出演はいまだに緊張してしまうそうで、自分としては100%の力が出せていないと感じるとか。「テレビに10本出たうちで納得いくのが1、2本って感じ。8本ぐらいは一度見返したらもう見ません(笑)どんな時も緊張しないようにするのが今後の課題ですね」

■進化するものまね業界

まねださんは、業界全体としてものまねのクオリティーが昔より高くなってきている、と話します。例にあげたのは、志村けんさんの普段のしゃべり方のまねなどで最近ブレイクしたレッツゴーよしまささん。「ものまねって本人を超えられないわけじゃないですか。でも限りなく近づいて、もう何ミリかで本人っていうものまねが今の主流になっている。それを目の当たりにすると素直に感動して『あ、ちょっと私も頑張んなきゃな』ってやっぱり思っちゃうわけです」「私もなんだかんだ聖子さんの歌い方のクセを強調する部分はあるので。彼らのようなそっくりそのまま、というクオリティーを理想として日々頑張っています」

■ご本人との「ちょうどよい距離感」

これだけご本人と似ているまねださんですが、意外にも「公認」はまだ得ていないそうです。コンサートやディナーショーに行けば、松田聖子さんのスタッフが声をかけてくれる程度の関係性はあるものの「深い交流はありません」とまねださん。

「実は、ご公認をもらおうと私は思ってなくて…。一人のファンとして聖子さんにずっと憧れ、追いかけてるっていうこのスタンスが、何というか聖子さんにとっても私にとってもいい距離感じゃないかなって思ってるんです」と話します。「ものまねをさせてもらってから30年も経ってるけど、まだまだ自分なりに納得のいかない部分がいっぱいある。もっと聖子さんの特徴に近づけるようにして、その偉大さをより伝えられる表現者になりたい」と目標を語ります。

■松田聖子さんの魅力

「何と言っても昭和・平成・令和を駆け抜けているアイドルですから。もう唯一無二の存在ですよね」松田聖子さんの魅力について、まねださんは熱っぽく語ります。「今の若い女の子でも『赤いスイートピー』を普通に知っているじゃないですか。知り合いの19歳の子で、お母さんの影響とかではなくて好きな子がいて。YouTubeで聴いてビビっときた、吸い込まれたって言うんです。可愛さと歌声とオーラに引き込まれて、そこからもうずっと聖子さんの音楽を聴いてるんですって。とにかく偉大なアイドルだなと思います」

松田聖子さんがデビューしたのは、まねださんが小学6年生の時でした。「子どもの時から今まで一緒に歩んできたというか…。なので聖子さんのコンサートに行くと、その2時間ずっと小学生の時の気持ちに戻るんです。それって聖子さんだからこそできることですから」「いつまでもお元気で歌い続けていただきたい、ということにつきます。これからもずっと私たちに夢の時間を与えてください」

(まいどなニュース・小森 有喜)

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