仲が悪いと思っていた2匹の飼い犬、最期をそばで見守る写真に感動「本当の家族だったんだなと気付かされた」

仲が良くないと思っていた飼い犬のポメラニアンとチワワ。1匹が息を引き取る少し前、もう1匹が寄り添い最期の時を見守る姿が感動的だと、1枚の写真が話題になっています。

■2匹の出会い

2匹の出会いは今から8年ほど前に遡ります。2015年の冬、寒さが厳しい東北地方で鳥かごに入ったまま戸外に放置されていたポメラニアン。暖を取るには心もとないバスタオル、糞の山、ずさんに置かれたエサのそばで、曲がってしまった体をまっすぐにすることさえできない状態で、一生懸命吠えていました。

1本の脚は骨折しており、体は曲がって治らない状況だったそのポメラニアンを保護したのが後に飼い主となるなおさんです。「ポコ」と名付けられた犬は、人が大好きで、ひどい状況で捨てられていたにも関わらず、怯えたりすることはなかったといいます。

しかし先住犬のチワワ・マリンちゃんは気が強く、ポコくんにきつく接しているかのよう。ポコくんは気にしている様子はありませんでしたが、お互いにあまり寄り付かないこともあり、飼い主であるなおさんは2匹の関係を気にかけていました。

■ポコ、マリンともに体調が悪化

ポコくんが家族になってから2年ほど経ったころ、ポコくんは脳梗塞を起こし心停止状態に。一命は取り留めたものの、そこから何度も脳梗塞を起こし、介護度合いが上がるとともに視力も弱まっていきました。それと同じく、マリンちゃんも加齢から、視力や聴力が弱まるとともに性格も穏やかになっていったといいます。

ゆっくりとした日々を過ごしていた2匹に別れの時が訪れました。昨年11月にポコくんの容体が急に悪化し、そのときに撮られたのが件の写真です。互いに寄り付かず、仲が良くないと思われた2匹でしたが、マリンちゃんはポコくんの最期のときが分かるかのように近づき、そっと見守ったといいます。ポコくんは12歳でこの世を去りました。

なおさんは当時を振り返り、「仕事終わりにリンゴジュースしか飲めなくなったポコのために買い物をして車に戻る時に訃報を知りました。もう、このリンゴジュースを待つポコがいなくなったことに、涙がこぼれました」と語ります。

そして、ポコくんがなくなった1週間後、マリンちゃんの体調が急変。それから1週間後に、ポコくんの後を追うようにマリンちゃんも旦那さんの腕の中で静かに息を引き取ったといいます。16歳でした。「こんなに一緒にいなくなるとは思わず、我が家は静まりかえりました」となおさんは悲しみに暮れました。

2匹の写真を見て、「この写真は夫が撮影したものです。夕方にマリンがポコのところに来たので、珍しいと思い撮影したと言っていました。その後に、夫が胸の上に乗せてうたた寝していたら、すぅーっと軽くなった感じがして目を覚ましたら、静かに息を引き取ったそうです」と語るなおさん。マリンちゃんはポコくんの最期が分かっていたのかもしれません。

さらに、「この写真を見て、仲の良くなかったと思っていたのは私の思い違いで、本当の家族だったんだなと気付かされました」とも語りました。

なおさんは喪った2匹の愛犬に向け、自身のツイッターでこのように記しています。「もっと愛して送り出したかった あまりにも急でした。私に幸せをありがとう。愛してるよポコ」「マリン、今静かに眠りにつきました。ポコを追う様に急ぎ足で…もう苦しくないよね。一緒に生きてくれてありがとう」

(まいどなニュース・門倉 早希)

関連ニュース

ライフ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス