小学校で母親に見捨てられた子猫 「もうペットは飼わない」つもりが、息子との運命的な出会い→家族の絆がより深まった

■母猫が残していった4匹の子猫たち

ルナちゃん(1歳・メス)は、2021年5月13日、小学校で保護された。ルナちゃんは野良猫の母猫が給食室の屋根の隙間で産んだ子猫だった。子猫は全部で4匹いたが、成長して大きくなると母猫が子猫を下に落として姿を消したという。

その小学校に息子が通っていたMOKOさんが息子を迎えに行くと、先生が、「危ないから段ボールに入れたの!」と子猫たちを見せてくれた。

その時ルナちゃんは、息子のことをずっと目を逸らさずに見つめていたという。

「先生も、ずっと見てるよね、なんでだろうと不思議がっていました」

■じーっと息子を見つめてくる子猫

MOKOさんは一旦学校を後にした。ちょうど夫が休みで家にいたので、帰宅後に子猫のことを話した。夫妻は猫を亡くした経験があるので、「もうペットは飼わない」と決めていたが、「本当に可愛いから一回くらい見に行こうよ」と何度も誘うと、「娘が学校から帰ってきたら見にいこう」ということになった。

一家で子猫を見に行く時、「お兄ちゃんのことをずっと見ていた猫がいるといいね」と車の中で会話した。4匹の子猫のうち2匹は里親が決まって、もういなくなっていた。ルナちゃんとサバトラ猫が残っていて、ルナちゃんはまた息子のことをじーっと見つめていた。

「家族みんなで、本当に見つめてる!この子にしよう!と意見が一致しました。サバトラの子猫も1匹残すのはかわいそうだと思ったのですが、一緒に子猫を見ていた男の子が、『後で迎えに来るから』と言っていたので任せることにしました。とても素敵な出会いでした」

■いつもありがとう

MOKOさんは、その日、ルナちゃんと連れて帰った。

ルナちゃんはすぐに家に馴染んだ。

「特に困ったことはなかったのですが、爪を立てながら足から背中を伝って肩まで何度も登ってきたり、腕に延々ふみふみしたりしたので、MOKOさんの躰は傷だらけになりました。それは少し大変でした」

一家はルナちゃん中心の生活を送るようになり、旅行に行けなくなったが、家族みんなの会話が今まで以上に増えたという。

「家族みんなが笑顔になりました。子供たちは、ルナのお世話をすることで命の大切さを学んでくれたと思います」

ルナちゃんは、ごはんを食べたくなると、ニャーと鳴いて脚をフミフミする。お水が欲しい時もニャーと鳴いて「入れてくれ」と言う。家族の体調が悪い時は、寄り添ってくれるそうだ。

MOKOさんはルナちゃんに、「いつもみんなを幸せにしてくれてありがとう。これからもルナのこと、幸せにするからね」と伝えたいという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

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