ライブ配信で1億円を稼いだタレントの金言、超実践的なノウハウ本が話題 出版のきっかけはホリエモン

YouTubeなどのライブ配信。スマートフォン1台あれば誰でも手取り早く始められるものである一方、そのライブ配信によって利益を出すというのはそう容易いことではないと思います。そんな中、ライブ配信スタートから半年弱で史上最高記録にして日本一となる累計約1億円もの利益を出したのがタレントで、ライブ配信者・起業家の福岡みなみさん。近著「ライブ配信で1億円稼いだ話」(幻冬舎)が話題となっています。

東京理科大出身ということから「インテリ女子だから、ライブ配信をやっても、それだけの利益を出すことができたのだろう」と想像するのは早計。もちろん、知的な戦略によるところも大きいはずですが、本書によれば「私はただチャンピオンになりたかった。配信している時は、ひたすら『日本一』しか見ていなかった」とあります。オンリーワンという考え方ではなく、あくまでもナンバーワンにこだわり、負けた自分を認めないように実践し続けた結果、この利益を得られるようになったとも。

今回は、本書に収録された福岡みなみさんの「1億円をライブ配信で稼ぐ」ための金言を抜粋してご紹介。さらに本人にも今の思いを聞いてみました。

■誰でも簡単に始められるライブ配信の心構え、キャラ作り、ファン作りの方法

本書は、ライブ配信をゼロから始める人でも読みやすい構成。コロナ禍で仕事がなくなったという福岡みなみさんがライブ配信を始める経緯を綴った序章から始まり、以降は各章ごとに、様々な金言が紹介されています。

「STEP1 ライバーになるための心構え」では下記のような金言が紹介されています。

■お金をもらうことに罪悪感は必要ない

・ライブ配信は無料で見られるけれど、有料のコンテンツ

・リスナーは、ライバーの配信している「時間」や視聴という「体験」にお金を払っている

・ライバー側が申し訳ないと思ってしまうとリスナーさんもアイテムを使いにくくなるので、現実世界での金銭感覚は忘れて「ありがとう!」と素直に受け取りましょう

■容姿や年齢は関係ない

・今は見た目よりも才能や個性、熱量にお金が払われる時代

・ライブ配信は仮想現実の世界。自分が「なりたい自分」になれる場所

■とにかく続ける

・定期的に、長く続けること。これが稼げるライバーになるための必須条件

・続けられる人が少ないからこそ、続けられる人が強い

・3ヶ月以内にやめてしまう人が多いことから、「3ヶ月の壁」があると言われているので、とにかく3ヶ月は続けてみましょう!

■ライブ配信を生活の一部にする

・毎日は難しい場合も、配信する曜日や時間は決めておいたほうがいい

・自分にとってもリスナーにとっても、まずは「習慣」にすることが大事

ここまでは入門編として優しく読み進むことができますが、続き「STEP2 ライブ配信のキャラクターづくり」「STEP3 リスナーをファンにする方法」では、どんどん具体的で、背極的な金言が紹介されていきます。

■覚えてもらえる名前をつける

・ライバー専用の名前を持つことをオススメ

・ポイントは「目立つ名前」にすることです!

・ライブ配信には自分の名前の横に「推しマーク」をつけるという文化もある

■プロフィール欄は目標だけでいい

・「だから?」「つまり何?」という疑問に答える部分をガツンと入れて、リスナーさんにはっきり目標を伝えるようにしましょう!

■リスナーの名前を覚える

・長い期間、継続して応援し続けてくれるリスナーさんたちの存在が何よりも大事

・最初のテクニックは「名前を覚える」

・記憶力に自信のない人は、ノートやスマホにメモっておく

■アンチはファンに変えればいい

・自分に興味のない人をファンにするよりも、アンチをファンにする方が簡単

・マイナス意見を言われたら受け入れて、感謝! そして勧誘!

・同調してくれるファンや仲間をつくり、普段から信頼関係を築いておくことが大事

■さらに具体的な課金してもらうテク、圧倒的に突き抜ける方法とは!?

本書はさらに具体的な「ライブ配信の稼ぎ方」を紹介しています。「STEP4 ライブ配信で課金してもらうテクニック」「STEP5 圧倒的に突き抜ける方法」での金言を見てみましょう。

■あざとさ全開でいい

・どうしてもアイテムを投げてほしい時や、投げてくれそうなリスナーさんがいる時には、あざといキャラになっておねだり

■どんなに遠くても一番を目指す

・どんなに遠い道のりでも一番を目指す

・ものすごく高い目標に挑戦する人はいたら、思わず応援したくなるもの。あなたが頂上に登るまでみんなが見届けたいと思うような、高い高い山を目指して、それを公言

■1位以外は負けと思え

・みんなの記憶に残るのは1位だけ

・日本一じゃなくてもいいけれど、何かしらの1位になること

・私が1位になったらどうなるのか、逆になれなかったらどうなるのかを具体的に伝えると、リスナーさんたちの応援の熱もより上がります

■重課金者を贔屓する

・みんなに同じ対応をしないこと。たくさん課金してくれた人をいい意味で贔屓する

・多少の特別扱いはあった方が気持ちよく大金を使ってもらえる

■もらったお金は1割以上還元

・応援してもらうためには、もらう一方ではなく、還元するのが大事

■「ライブ配信で稼ぐ」目的以外の人にも役立つ、コミュ術満載の一冊

ここまでに紹介した金言は本書の氷山の一角に過ぎず、その数は69にも及び、それぞれ読みやすいコラム形式で綴られています。

正直、本書を実際に読むまでは、この直接的なタイトルから、もっとストレートなお金稼ぎにまつわる話が書かれているのではないかという勝手な先入観がありました。しかし、実際にはコミュニケーションサービスの本質を付くような話が大半です。「ライブ配信で稼ぐ」をテーマにした本ではありますが、「売れない」「稼げない」と悩むビジネスパーソンはもちろん、身の周りで他人とのコミュニケーションに悩む人にも役に立つ、まさに目からウロコの言葉が満載でした。

著書の福岡みなみさんにも聞いてみました。

「ホリエモンの『グラドル相談室』というYouTubeのコラボ企画で、堀江さんにライブ配信の話をしたところ、びっくり仰天され『面白いから本にしよう!』と提案していただいたことがきっかけで、本書を刊行することになりました。

出版してからは『あの本の子だよね!』って言って貰えるようになり、経営者としても知ってもらえる機会が増えました。タレントだった頃より一段階お仕事の幅が広がったと思います。

この本はライブ配信を行うライバーさんだけでなく、日々の生活の中で今よりももっと人から応援されるコツやお金や仕事に対する意識などにも新しい価値観を与えてくれるような内容になっていると思います。今よりもっと活躍したい全ての方にお届けしたいです」(福岡みなみ)

最後に付け加えると、本書はコミュニケーション術やテクニックはあれど、福岡みなみさんのいっさいウソのない筆致も痛快で、清々しい読後感でもありました。閉塞感ある時代にスカッと爽やかな一冊です。是非一度読んでみてください。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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