公園で拾われた子猫 毎晩、布団の中に潜り込んでくる小さな温もりに癒やされ14年 今も変わらず膝の上に

■公園で拾った子猫

カルちゃん(14歳・メス)は、2007年8月、公園にいたところを保護された。まだ子猫だった。捨てられたのか野良猫の子猫だったのかは分からない。

大阪府に住む井上さんは、カルちゃんを拾った友人から、「子猫を見つけて拾ってきたけど、育てられない。どうしよう」と相談を受けた。ミルちゃんという猫を飼っていたが、ちょっとしたことがきっかけでなかなか信頼関係を築けず、ごはんやお水をくれる人、トイレの掃除をしてくれる人という関係のままだった。

「相変わらずミルが心許してくれないので、新しい子が来たらミルも変わって、その子と仲良く楽しく過ごせるかなと思いました。それに、私が断ったらこの子はどうなるんだろうと心配しました」

■抱っこ大好き

2007年10月1日、井上さんはカルちゃんを迎えた。カルちゃんを見ても、ミルちゃんは全く興味がないようだった。

「カルはおとなしく、ゲージの中でもあまり動きませんでした。思っていたより小さく細くか弱そうで、先住のミルとうまくいくか不安でした」

しばらくしたら、ミルちゃんがペロペログルーミングしてあげるかなと思っていたが、ずっとなにもないまま。それぞれのペースでの生活していた。 

「ただ、カルはミルと違って抱っこが大好きなんです。布団の中に潜ってくるのも大好きで、よくいっしょに寝るようになりました」

カルちゃんという名前は、井上さんが「テニスの王子様」が好きだったので、それに出てくる猫「カルビン」の名前をそのままもらった。呼び名はカルちゃんになったという。

■猫の癒し

井上さんは、後にMeiちゃんとよっつちゃんという猫を迎えたが、最近、彼らの真似をするのがカルちゃんの流行り。最近、カルちゃんは、Meiちゃんが新しい寝場所を見つけたら、数時間後にはそこでカルちゃんが寝ていたり、よっつちゃんが新しいおもちゃで遊んでいたら、ちょっと触ってみたりする。

井上さんはカルちゃんを迎えて、「皆さんがよく言う『癒し』というものを感じられた気がした」と言う。

「ミルだけの時は、単に家の中に猫という存在があるというだけでしたが、抱っこが大好きなカルのおかげで、毎日カルを抱っこして、膝のうえにのせているだけでも安らぎを感じるようになりました」

瞳が欠けてきたり、口の中の炎症が治りにくくなったり、加齢による体調の変化のあるカルちゃんだが、井上さんは穏やかにカルちゃんと暮らしている。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

関連ニュース

ライフ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス