涼そうに見えるのは人間のエゴ? サマーカットが犬にとって有害になり得るという指摘が話題に

本格的な夏を迎えるにあたり、ペットのワンちゃんの毛をバッサリとサマーカットにしたと言う方は多いのではないだろうか。

しかし、今SNS上ではサマーカットは犬にとって有害になり得ると指摘する投稿が大きな注目を集めている。「体毛のある動物はUVや様々な刺激から毛で肌を守っているので、刈り上げてしまうと体温調節に加え肌のバリア機能を失うことになります。涼そうに見えるのは人間のエゴです」と、イラストや実際の犬のサーモ画像をまじえて解説するのは、京都大学博士後期過程に在籍中でベンチャー企業経営者でもある森川さん(@sunnyshinywhite)。

たしかにわれわれとは身体の機能が大きく異なる犬を、人間と同じイメージで「毛が短い方が涼しいだろう」と思い込むのは安易に過ぎる。森川さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは、

「うちはポメラニアンなのですがとても参考になりました。次回からはカットせずに伸ばしていきます。」

「サマーカット 、涼しそうに見えるだけで本当に危険ですよね。うちも昔サマーカットの危険性について今より周知されていない頃に、母が連れて行ったトリミングでサマーカット にされてしまった事があります」

「分かりやすい図と説明ありがとうございます。サマーカットはこういうデメリットもあるということが周知されて欲しいですね」

など数々のコメントが寄せられている。

森川さんにお話をうかがってみた。

中将タカノリ(以下「中将」):サマーカットに疑問を持たれたきっかけについてお聞かせください。

森川:サマーカットについて疑問を持ったのは、最近始めたこのTwitterアカウントのタイムラインに毛を短く刈り上げたようなサマーカットをした犬のツイートが見受けられたので、「それは違うのでは?」と思ったのがきっかけです。犬は体から発汗しないということが理解できていれば普通にわかることですが、どうやら知人にこの話をしても直感的にピンとこないようだったので図にまとめてみることにしました。

中将:サマーカットが動物の体温調整機能を奪ってしまうと確信された経緯についてお聞かせください。

森川:これまで大学でいろんな(実験)動物に触れていたからかもしれません。人が人の立場で考える動物の気持ちと、実際の動物が感じている部分には相違があります。これは主にその動物に対する理解が不足していることから起因していることが多いです。研究室で育てている動物はペットではありませので、個人的には強く愛情をもって育てるということはありませんが、その分客観的な事実を直視できる環境だったのかもしれません。

今回のサマーカットの件も、人間は汗をかくので薄着をして体が冷えるという感覚しかないからこそ、全く放熱の仕組みが異なる犬に対してもそれを強いてしまった、対象の理解が不足した例だと思います。

中将:ご投稿に対し、数々のコメントが寄せられました。今回のご投稿に対するご感想をお聞かせください。

森川:SNSの反響が大きすぎて少し驚きました。まだ作ってひと月しかたっていない小さいアカウントだったので、ここまで拡散されるとは考えていなかったです。180文字と画像に載せられる内容はとても限られているので言いたいことを全て載せられなかったのは残念ですが、せっかくの機会ですので、少しでも皆さんが正しく理解できればと思い、疑問点に関するリプライ等にはほとんど返答しています。また、様々な境遇の犬猫がいるので、全てにこの内容が当てはまるというわけではありません。換毛がうまくできない子や、皮膚疾患など、毛をからなければならない場面も存在すると思います。個人的にはtwitterの情報よりもとにかくかかりつけの獣医さんにご相談されれば良いと思います。

◇ ◇

毛のカットに限らず、さまざまな事柄にわたって犬という生き物の特性を考慮したケアが普及することを願いたい。なお、森川さんは今回の投稿に関連し、冬毛のアンダーコートが夏不利な理由についても考察している。犬を飼う方はぜひ参考にしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)

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