庭に遊びに来ていた野良猫が産んだ子猫、夫婦にすっかり懐いてうちの子になる

大阪府に住む池嶋さん宅の庭に1匹の野良猫が住み着いた。しばらく姿を見せなかったが、出産して子猫を連れてやってきた。庭で育児をする母猫と無邪気に遊ぶ子猫たちの様子は、見ているだけで気持ちがなごんだ。しかし、1匹の子猫が交通事故に遭ってしまった。

■庭に遊びに来ていた野良猫、子猫を連れてくるように

大阪府に住む池嶋さんの自宅の庭に、2018年4月頃から1匹の野良猫が遊びに来るようになった。まだ若く、1歳くらいだった。数カ月間、姿を見せることがなくなり心配していたら、出産をして子猫3匹を連れてやってきた。まさか妊娠しているとは思わなかったので、池嶋さんは驚いた。

母親猫は池嶋家の庭を安全な場所と思っていたようで、一日の大半の時間を庭で過ごしていた。リラックスしていて、警戒する様子はまったくなかった。

「母親が一生懸命子猫たちの世話をする姿や、子猫たちがじゃれ合う様子を見ていると、とても幸せな気持ちになりました」

母親も子猫も、とにかくみんな美猫だった。子猫たちは母親にそっくりのキジトラで、3匹の子猫はキトンイエローのくりくりの目がとっても可愛かった。

「綺麗好きで毛並みも美しく、野良猫には見えませんでした。母親猫が立派にお世話していたからだと思います」

■保護するべきかどうか・・・ 

池嶋さんは、「安易に野良猫に手を出してはいけない」と思い、ただ見守っていた。子猫が生後3カ月くらいになった頃、1匹が亡くなった。息を引き取る前に動物病院に連れて行くと、手術ができないほど全身に大けがをしていて、獣医師は交通事故だろうと言った。それを機に池嶋さんは、残りの子猫を保護して、母親猫をTNRすることにした。子猫たちはすっかり慣れていたので、抱っこして保護できた。母猫は、家の中に入ってきた時に扉や窓を閉めて捕獲したという。

知り合いに声をかけて子猫の里親を探したところ、順調に見つかったが最後の1匹はすっかり池嶋家に馴染み、懐いてくれた。池嶋さんも夫もメロメロになり、どうしても手放せず、そのまま家族として迎えることにしたという。 

池嶋さんは、家に来る野良猫に食べ物の名前を付けていたが、子猫の名前は呼びやすくて響きのいい「とろちゃん」にした。 

とろちゃんは離乳していたが、母猫や兄弟たちと別れて寂しそうだった。子猫なりに警戒心があり、保護したばかりの頃はたまに思い出したように外に向かって鳴いていたという。

「でも、すぐに家の中の生活にも慣れ、布団の中で一緒に寝るようになり、嬉しく思いました」

■旅行より猫!

とろちゃんは甘えん坊で、抱っこや膝に乗るのが大好き。池嶋さんが家に帰ると、お出迎えのすりすり攻撃が待っている。ただとっても警戒心が強く人見知りで、家族ではない人が来ると絶対に隠れてしまう。遊び方も慎重で、猫じゃらしもしっかりと狙いを定めて確実に仕留めるタイプだ。

とろちゃんを迎えて、池嶋夫妻は家で過ごすのが大好きになった。「旅行に行くより家にいたい!」と思うため、コロナの自粛期間中も何も辛くなかったそうだ。2人とも出張の多い仕事だったが、猫と離れるのが辛くなり、今はかなり出張が減ったという。

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

関連ニュース

ライフ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング

    話題の写真ランキング

    リアルタイムランキング

    注目トピックス