学校再開したけれど…分散登校、密を避ける授業方式に「なんだかモヤモヤする」 ママたちの声を聞いた

新型コロナの影響で休校していた学校ですが、6月1日から分散登校、密を避ける授業方法など、試行錯誤しながら全国的に登校が再開しました。現場である先生たちが大変な思いをしていること、努力・奮闘してくださっていることはよくわかるし、深く感謝すべきこと。しかし、スタートした学校生活に不安を感じてしまうママたちもいるようです。「学校再開は嬉しいけど、なんだかモヤモヤする」…そんな意見を聞いてみました。

■習ってもいないひらがなを直されまくり!

▽Oさん、子ども6歳(小学校1年生)

学校再開後に休校中の宿題が返ってきたのですが、私にいろいろ言われ泣きそうになりながらも練習して書いたひらがなをガッツリ直されいて(ほぼ真っ赤!)。本人は下手なのかな…と凹みまくって、自信をなくしていました。

親から見ても「これは直しすぎでは…」と思ってしまうほど。自分の名前のなかにあるひらがなもすべて直されていて、「この字はすごく自信あったのになー」と、小声で言ってたのが切ない…。小学校がどんなところなのかもわからず、何もかもが初めての小さい子どもには、こういうことでやる気とか自信をなくすこともあると思うんです。

そもそも宿題として親に丸投げなのに、「がんばったね」のコメントもなく、ただ赤字で淡々と直して戻す。先生方も大変なのはよく分かっているのですが、「このひらながを書き直す労力をコメントを書くことにまわせないのか」とモヤモヤしてしまいました。音読の宿題もあって、「結局、入学前にひらがなの読み書きができている前提の宿題なの?」と。まだ保育園卒園児のままってことをすっかり忘れられている気がします。

「小学校って楽しい!」と思う前に、「勉強ばかりで嫌!」ってなりそうで不安。そして、とにかく休校中の親の負担が多すぎた気がします…。

   ◇   ◇

…レポートやテストが真っ赤になって返ってくると、大人だって落ち込みます。状況が状況だけに、先生たちもいっぱいいっぱいなのはとてもよく分かります。でも、直しまくるのはもう少し先にする、「がんばったね」「こう書いた方がかっこいいよ」などほんの一言添えるなど、子どものモチベーションを上げる工夫も必要なのではないでしょうか。

■「やっと行けたけど、あんまり楽しくない…」という子どもの一言

▽Sさん、子ども9歳(小学校3年生)、4歳

ほぼ3カ月ぶりということもあり、子どもも嬉しい半分ちょっと緊張の面持ちで登校していきました。

分散登校で登校時間は2時間、クラスを奇数・偶数番号で分けて半々登校。学校でも、机はかなり離され、なるべく私語は禁止、校庭に出てはダメ、マスクは絶対外さない、学校が終わったら友達とゆっくり話さずすぐに帰宅すること…。

3密を避ける、感染させないために考えられた方法だとわかっていても、多すぎる禁止事項。「やっと行けたのに、なんかあんまり楽しくない」という子どもの一言にモヤモヤしてしまいました。だったらいっそ9月スタートにして、わいわい楽しい学校生活を送らせてあげたい。ついそんなことを思ってしまいました。ぜんぜん現実的ではないけれど…。

   ◇   ◇

…そう、仕方ないんです。…何より怖いのは、感染すること、パンデミックが起こること。どうしたらそれを防止しながら再開できるか、先生方も考え抜いての対応策であることもわかります。でも、子どもがそれを完全に理解し納得することも難しい。「行けたのに楽しくない」なんとも切ない一言ですね…。

■取りに来てだの、また持ってきてだの…どっち!?

▽Iさん、子ども7歳(小学校1年生)

本来なら夏休みの宿題であるはずの朝顔観察。コロナの影響で「休校中に種を植えてほしいので朝顔セットを取りに来て」と保護者に連絡がきました。このまま自宅で育てて宿題として観察するのかなぁなんて思っていたら…再開後「また小学校へ持ってきて!」との連絡が。

種の状態、芽が出て、葉っぱが出たところまで休校中に観察の課題もでていたので、このまま自宅観察でよくない?…子どもも「家で毎日育てたかったー」と残念そうにしています。どうせ学校に持って行ったところで、また夏休み前に持って帰ってくるんだろうか…と思ったり。持って行ったり持って帰ったり、正直めんどくせー!!と叫びたい気持ちです。

   ◇   ◇

…朝顔って成長すると重いわ持ちにくいわで、運ぶのが意外に大変ですよね。夏休み前と後だけの持ち運びだけでも、つい「あーそうだった」と忘れたフリをしたくなったりして…。

■2学期のイベントもすべて中止決定

▽Wさん、子ども20歳(大学2年生)、16歳(高校1年生)

厳しい高校受験を終えて、念願の第1志望に合格した長男。新しい学校生活を楽しみにしていた矢先、学校がコロナで長期休校に。入学早々、「1学期のイベントはすべて中止します」との連絡メールが届きました。1学期中はまだコロナもぜんぜん落ち着いてないだろうし、仕方ないと思うし、理解もできます。子どももそれは納得していました。

でも先日、「2学期のイベントもすべて中止」が決定。子どもが楽しみにしていた体育祭、初めての文化祭、合唱会もすべて中止。「学校は勉強するだけのところじゃないのに!」と怒り、凹んでいました。

今から2学期のイベントまですべて中止ってちょっと時期尚早じゃないの?状況を見ながら何らかの形でできないのか?…と、とてもモヤモヤしています。学校が再開して少しずつ日常生活が戻ってきたとはいえ、楽しみがどんどん減っていく…子どものメンタルが心配です。

   ◇   ◇

…ただ授業を受けるだけの学校生活。イベントがまったくないと、皆で一丸となって頑張る!という目標がない日々になってしまいそうです。なにかひとつでも開催できる着地点が見つかりますように!

■夏が怖い…登下校だけで熱中症寸前に!

▽Hさん、子ども6歳(小学校1年生)

学校が再開したと思ったら、いきなり29度や30度の真夏のような暑さ。マスクを着けて登下校するだけで顔が真っ赤になって、「気持ち悪い」と帰ってくる日もあります。すでに夏休みを短縮して授業日数を確保すると発表されていますが、35度以上の猛暑日にマスクを着けて登下校したらどうなっちゃうんだ…と今から心配です。

冬休みを削るとか、季節的にどうにかずらせないの? と。登下校中や学校で熱中症になったら…気づくのが遅れて重症化したら…コロナにかかってしまうより恐ろしいかも! なんて嫌な想像ばかりしてしまいます。夏用のマスクを購入しようか、検討中です。

   ◇   ◇

…小さい子どもは大人に比べて体温調節機能も未発達だし、真面目に「マスク着用」を守ってしまう傾向もあります。「熱中症予防として郵便配達の際はマスクを外す」などの指針が出ているように、登下校の道中や、学校生活の中でこういう時だけマスクを外してOKという指針を出してほしい!

   ◆   ◆   ◆

今まで誰も経験したことのない未曽有の状況、先生も子どもも保護者も戸惑いながらのスタート。誰もが手探りで不安を抱えながらの生活の中で、モヤモヤを感じてしまうのは仕方のないことだと思います。

「こんなことでモヤモヤするのって私だけ?」「私にこらえ性が足りないから?」と、1人で悶々と悩んでしまうこともあるかもしれません。そんなときは、言える相手にポロッと言ってみるなどしながら、小出しにモヤモヤを吐き出していきましょう! 「あー、それ私も思ってた!」と共感してくれる人が必ずいるはず。「同じことを思っている人がいる」それだけでモヤモヤが少し薄まると思うんです。

(まいどなニュース/BRAVA編集部)

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