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新宿のボウリング場で昆虫食ブーム!イナゴ、蚕、サソリ、タガメの味は…虫の実食レポート

 あなたは虫を食べたことがありますか?東京にある老舗ボウリング場の売店で5年前から食用の虫が販売され、ゲームに負けた罰ゲームとして、また、SNS映えを求める時代背景もあって「昆虫食」が人気なのだという。昔、信州で食べたイナゴの味が忘れられない記者は現場に駆け付け、同店名物のタイ産巨大イナゴをはじめ、バッタと蚕(カイコ)の串刺し、タガメとサソリを乾燥させた素材そのまんまで…と、いろんな虫を粛々と食べてきた。

 新宿・歌舞伎町で1971年開業の新宿コパボウル。昆虫食は2014年夏に導入され、インスタ映えのブームとリンクして5年間で約3万食を売り上げる大ヒット商品に。物販売り上げも2.5倍に伸びたという。この企画に取り組む副支配人の皆川敦史さんは「海外では日常的に昆虫が食べられている。日本でも昔からイナゴや蜂の子は食べられていたが、罰ゲームにする感覚とのギャップが面白いと思いました」と発想の原点を明かす。

 皆川さんは「マンネリ化しないようにいろんな虫を購入して試行錯誤しました。かつてはタランチュラが人気でしたが、足が取れるなど形をキープするのが大変で入荷できない時もあり、やめた経緯がある。カブトムシも。今はサソリやタガメ、さらにバッタと蚕を“ケバブ状”に串刺しにしたものを提供。基本、味付けは塩のみ。素材の味です」と説明した。

 まずはイナゴを食べた。胴体部分が約5センチ、長い後ろ足も含めると全長約8センチと大きい。日本風のつくだ煮でなく、乾燥させて塩をふっただけのシンプルさだが、殻をかみ砕いた瞬間に広がる旨味は、しいて言えば、川エビのようだ。激辛ドリンクや「世界一甘い」と称されるインドの菓子「グラブジャムン」等とのセットで500円(税込)という安さ。学生時代に現地でグラブジャムンを食べて免疫のあった記者は、この脳天に突き抜ける甘さをイナゴの淡白さで中和させながら完食した。おかわりOK。これは罰ゲームじゃない。

 バッタ(約3センチ)と蚕(約2センチ)はサクサクしていた。食感はスナック菓子「キ〇ラメル・コ〇ン」に似ている。さっぱりして、素朴で懐かしい味。蚕のスナックということで言えば、韓国の「ポンテギ」を思い出す。現在の状況は分からないが、10数年くらい前までのソウルでは若い女性が歩きながらつまんでいた。蚕は東アジアに浸透した食。こちらも、罰ゲームではなかった。

 だが、サソリとタガメという難関ツートップを前にして気が重くなった。黒光りするサソリに挑戦。全長約5センチ。美しい漆黒のフォルムは観賞用に保存したいが、意を決して奥歯でかみ砕く。ガリガリガリ…。とにかく硬い。素材の味も分からず、かすかな塩味のみ。殻の破片が歯の隙間に侵入する。

 そして、タガメ。全長約6センチ、幅も約2・5センチ、懐も1センチほど。肉厚の身の部分をかみしめると、じわっと、少し生臭い味がした。よく言えば、カニ…ということにしておこう。いずれにしても甲殻類の味。つらかったのは、ゴキブリを彷彿させる羽の部分。パサパサした羽の鋭利な切れ端が舌や歯茎を刺激する。羽の破片が足と共に歯間に刺さる。サソリと同様、文句なしに罰ゲームだ。

 イナゴ以外の3品は1つ2500円(税込)。海外からのレアな輸入品であるため高価だが、グループで1人数百円ずつシェアして罰ゲームやSNS映えの素材として共有するため、この価格でも需要があるようだ。

 皆川さんは「見た目のグロテスクさで盛り上がり、動画や写真を撮ってSNSでアップしていただいています。昆虫食を体験してみると自分の世界が広がって面白いかもしれません」と指摘。“ゲテモノ”と侮るなかれ。昆虫は高タンパク、低脂質な栄養源として注目されている食材なのだ。だが、サソリとタガメのおかわりは今後ご遠慮したい。

(デイリースポーツ・北村 泰介)

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