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運転免許証「うっかり失効」 改元で“うっかり増加”の懸念 各都道府県の対策は…

「うっかり失効」のスタンプ=提供・しょーやさん(@shoyagraphy)
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 運転免許証の更新を忘れて失効することを「うっかり失効」という。テレビ時代劇「水戸黄門」の登場人物「うっかり八兵衛」を連想させる名称だが、これは“通称”でなく、公的機関で実際に使われているというのだから驚いた。そのネーミングの背景が気になった記者は、有効期限が「平成35年」と記載されている自身の運転免許証を改めて見返しながら、もう1つの懸案である「改元に伴う、うっかり失効」と合わせて警察庁に聞いた。

 更新期間は「有効期間が満了する日の直前の誕生日をはさんだ2カ月間」。期限が過ぎても6カ月以内であれば、視力、運動能力などの適性試験のみで免許証が交付(学科、技能試験は免除)。それを過ぎると、試験の一部免除が適用されず、新たに運転免許試験を受け直す。そこで失効した免許証に押される判子の文言が「うっかり失効」なのである。

 SNS上では、画像と共に「可愛い判子を押された」というツイートや、「これが公的に使われている呼称というのが面白い。過不足なく意味も通じるし」「自分を責めさせないポジティブな判子だ」と肯定的にとらえるコメントが多かった。一方、免許失効への「理不尽さ」と共に「ふざけた名称」と怒りをぶつける声もあった。

 名称の由来や命名時期について、警察庁広報室は「警察庁として承知していません」と回答。ここからは、あくまで推測だが、多様な意見をぶつけ合い、慎重な検討の末に決めたというより、直感的に“パっ”と出てきたフレーズではないか。だからこその、ストレートなパンチ力が「うっかり失効」という言葉には宿っている。

 そして今、気になるのは5月1日の改元による影響だ。運転免許証の有効期限は元号表記であるため、うっかり忘れてしまいそう。例えば、有効期限が「平成35年」の場合、これを「令和5年」と差し替える手続きが必要になるかと警察庁に尋ねたところ、広報室は「現時点で、お尋ねの手続きを行う予定はありません」とした。

 つまり、各自が元号を頭の中で換算(3を取る等)して注意することになる。広報室は「更新期間の前に、更新連絡書が都道府県警察から送付されるので、これにより運転免許証の更新が必要であると確認できます」と説明。「なお、更新連絡書は運転免許証の住所地に送付されますので、住所変更があった場合には、警察に届け出を行うようお願いします」と補足した。

 昨年12月には、警察庁が運転免許証に記載されている有効期限を、現在の元号のみの表記から「西暦と元号の併記にする」という報道があった。改めて、このことを警察庁に確認すると、広報室は「各都道府県警察において、運転免許証の作成システムの改修等を行っており、準備が整ったところから発行を開始しています。例えば、警視庁では本年3月15日に発行を開始しました」と説明した。

 既に、東京都では西暦との併記がスタートしている。全国でも順次に実施されていくため、これから更新する人の“改元うっかり問題”は、杞憂(きゆう)に終わりそうだ。

 (デイリースポーツ・北村泰介)

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