愛知の女性死体遺棄事件、ホストクラブを巡る女性3人の関係とは?小川泰平氏が解説

 愛知県豊田市の山中で女性(31)の遺体が見つかった事件を受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は26日、デイリースポーツの取材に対し、死体遺棄容疑で愛知県警に逮捕された同県稲沢市の風俗店店員門田典子容疑者(36)と名古屋市中区の無職石川一代容疑者(34)と被害者の背後にある、ホストクラブをめぐるトラブルをポイントに挙げた。

 門田、石川の両容疑者は今月4日に女性の遺体を名古屋市から約60キロ離れた豊田市の山中に遺棄した疑い。24日、両容疑者の知人男性から通報があり、県警が両容疑者を聴取したところ、遺棄を認め、説明した場所から遺体が発見された。死亡した女性には全身に多数のあざがあり、頭部に強い力を加えられたことが死因とみられることから、県警では両容疑者が暴行を加えて死亡させた可能性があるとみて調べている。

 小川氏は関係者への取材を通して「3人は以前、同じところに勤めていたこともあるそうです。3人でよく一緒に飲みに行ったこともあるというくらいですので、当初から仲が悪いわけではなかった」と証言した。

 さらに、同氏は「3人が行っていた名古屋市内の繁華街にはホストクラブが40軒前後あるんですが、取材すると、どこの店でもこの3人組はいわゆる“新規荒らし”として有名だったそうです」と明かした。

 この“新規荒らし”について、小川氏は「お試し価格で初回のお客さんだけ安く飲ませてもらえるサービスを狙っていろんな店に行くことです」と解説。「通常は、指名して最低でも2~3万円はかかるらしいですが、新規だと2000~3000円くらいで飲める。そして、2回目以降は『風俗の仕事をしている』などと話して、ほとんどの店で“売り掛け”、つまりツケで飲んでいた。複数の店で数十万円ずつの未収と言われるツケがあったようです」という。

 また、同氏は「中でも、門田容疑者は名古屋だけでなく、他の地域でもホストクラブにツケがたまって逃げてきているような状況だった」と補足した。

 どのようなトラブルがあったのだろうか。

 小川氏は「被害者となった一番若い女性に対して、門田容疑者が『もっと働け』と言っていたという話をホストから聞きました。石川容疑者からも恐喝まがいにお金を取られていたという話も出ています。3人の中では一番立ち位置の弱かった女性で、犯行時には石川容疑者宅で暮らしていたという話が出ています。関係者によると、この被害女性からホストクラブの売り掛け(ツケ)に充てる金を要求していたということではないか」と事件の背景を指摘した。

 2人は容疑を認め、門田容疑者は「後悔している」と供述しているという。県警ではさらに詳細を調べていく。

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