「みかん」と「猫用こたつ」 和歌山の鶏肉店が仕掛けた理由

こたつと猫、これぞ冬のモフモフショット(提供は中田鶏肉店)
「猫と、こたつと、思い出みかん」紀州和歌山みかん5キロ、猫用の段ボール製こたつ、ライトノベル風みかん箱がセットに(提供は中田鶏肉店)
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 寒い日はこたつに足を入れてみかんでも食べながらテレビを見る-いや今風に言えばスマホで動画だろうか。そこに愛猫がこたつの中へ。みかん、こたつ、猫…これぞ日本の冬の原風景。こたつ自体置いていない家庭も多いだろうが、そんなモフモフが安眠するシーンを写真に収められる商品が発売中だ。

  ◇  ◇

 紀州うめどりや和歌山グルメのネットショップ「チキンナカタ」を運営する有限会社中田鶏肉店が14日から「猫と、こたつと、思い出みかん」の販売をスタートした。紀州和歌山みかん5キロに、猫用の段ボール製こたつ、ライトノベル風みかん箱をセットで販売。みかんは、有田みかん、天田みかん、土生みかんの中から1種類(種類は選べない)で、いずれも和歌山県産の直送品だ。

 商品が届いたその日から「こたつ猫」を撮影することが可能。中田鶏肉店は撮影した写真にハッシュタグ「#猫とこたつと思い出みかん」をつけて、InstagramまたはTwitterに投稿するように呼びかけている。このユニークな商品を、なぜ鶏肉店が発売したのか-同社の中田直希専務に聞いてみた。

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 -みかんを発売するきっかけは?

 「和歌山では有田みかんが有名ですが、それ以外の地域で作ったみかんも美味しいです。近年はみかんを作る農家の高齢化が進み、過疎化も進んでいます。地元に活気を取り戻すため、名産品をうまくPR方法はないかとずっと考えていました」

 -猫用こたつとセット販売した理由は?

 「美味しいだけでなく、買って楽しいみかんを作りたかったのが一つです。私も昔、猫を飼っており猫好きなのですが、実は友人が保護猫カフェをやっていて、猫を保護する活動を続けています。猫にちなんで2022年2月22日までに殺処分ゼロを目指す活動に賛同し、役に立ちたいと思ったのがもう一つの理由です。今回の商品の売り上げ2%を保護猫活動の支援金として寄付します。お客さんにはハッシュタグをつけてもらってSNSに投稿してもらいますが、これも1枚アップされると2円を弊社から寄付する仕組みにしています」

 -商品の売れ行きはどうですか?

 「発売3日間ほどさっぱりだったのですが、その後ツイッターなどで拡散されはじめ、いまでは驚くほどの勢いでオーダーが入っています。ネット販売ではよく『訳あり』などと宣伝して売っていることも多いのですが、安売りせず、広告費もかけずに美味しいみかんを売りたかったのです。ギフトとしてのご注文も多いですね。食べて美味しい、撮って楽しい、今までになかった商品だと思います」

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 お客さんからは「猫用こたつだけ売って」「一人暮らしだからみかん5キロは食べきれない。もう少し少量で売って」などという声が届くが、中田専務によると現状の和歌山みかん5キロと猫用こたつのセットにこだわって販売するという。(神戸新聞・佐藤利幸)

◆「猫と、こたつと、思い出みかん」

(楽天 https://item.rakuten.co.jp/chicken-nakata/10001438/)

(YAHOO!店 https://store.shopping.yahoo.co.jp/chicken-nakata/10001438.html)

(wowma店 https://wowma.jp/item/341602534?l=true&e=llA&e2=listing_flpro)

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