クロアチア初決勝へ 史上初の3戦連続延長&逆転!マンジュキッチがボレー弾

 「ロシアW杯・準決勝、クロアチア2-1イングランド」(11日、モスクワ)

 準決勝1試合が行われ、クロアチアがイングランドに延長の末2-1で勝ち、初の決勝進出を決めた。0-1の後半23分にMFイバン・ペリシッチ(29)=インテル・ミラノ=のゴールで追い付き、延長後半4分にFWマリオ・マンジュキッチ(32)=ユベントス=が決勝点を挙げた。5大会ぶり2度目の優勝を狙うフランスとの決勝は、15日午後6時(日本時間16日午前0時)からモスクワで行われる。優勝した1966年大会以来の決勝を逃したイングランドは、14日の3位決定戦でベルギーと戦う。

 精神が肉体を凌駕(りょうが)していく様をピッチで体現した。3戦連続で延長戦突入となったクロアチアだったが、まさに不屈。選手たちは限界を超えてなお、勝利に向けてひた走った。

 またしても追いかける展開となった。前半5分に、直接FKを決められて被弾。決勝トーナメント1回戦、続く準々決勝と同じく、0-1となったが心は折れない。後半23分、右サイドからのクロスに、MFペリシッチが相手DFのクリア寸前に左足をねじ込んで同点。さらに延長後半4分には、同前半に相手GKと交錯して膝を痛めたFWマンジュキッチがこん身の左ボレーを振り抜き逆転。「大会が進むにつれ、選手は私よりも心理的に強くなった」。試合後の記者会見に、赤白チェック柄のユニホーム姿で登場したダリッチ監督は選手の精神力をたたえた。

 旧ユーゴスラビアから独立した91年の建国から28年目。初出場で3位となった98年フランス大会を超え、大会史上13チーム目のファイナリストとなった。国際サッカー連盟(FIFA)によると同一大会の決勝トーナメント3試合で、全てリードを許した状況で負けなかったのは初めて。3戦連続で延長を戦っての決勝進出も例がない。さらにFIFAランキング20位は93年8月の制度導入以降、最も低い順位での決勝進出。指揮官が「チームにとっても国にとっても歴史的だ」と語る通り、現在進行形で歴史を塗り替え続ける。

 決勝で待つのは98年に準決勝で敗れたフランス。準備期間は1日少なく、延長戦3試合でプレー時間は90分、“1試合分”多い。「不利かもしれないが、言い訳はしない」と指揮官。不屈の闘志を燃料に、世界の頂へと走り続ける。

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