レアルが「世界的なスキャンダル」と判定システムに抗議、審判団は徹底抗戦の構え エムバペへの危険なプレーめぐり
サッカースペイン1部リーグ、レアル・マドリードが審判による現行の判定システムに問題があるとした抗議文をスペインサッカー連盟に提出した。これに対し審判団も適切な扱いを受けていないとしてストライキなど抗議行動を起こす考えもあるとしている。スペインのスポーツ紙マルカなどが伝えている。
今回の動きは1日のリーグ、エスパニョール戦で表面化した。同試合の62分、フランス代表FWキリアン・エムバペがドリブルで前進しようとしていたところ、後方からエスパニョールのDFカルロス・ロメロがボールに届かない位置ながらも後方から足裏を向けてスライディングタックルすることでプレーを止めた。危険なプレーで一発退場になってもおかしくない状況だったが、実際にはイエローカードが示されるのみにとどまった。その22分後、ロメロが決勝点を決めてエスパニョールが1-0で勝利。同試合ではブラジル代表FWビニシウスがゴールしたものの、その前のプレーでエムバペがマークしていた選手にファールを犯したとして得点が認められないシーンもあり、レアル・マドリードにとっては後味の悪い敗戦となっていた。
レアル・マドリードは3日、幹部会を開き正式に抗議文を出すことを決定。この中で「これは信用の置けない審判システムの集大成」だと非難、問題のシーンでの審判団とVARとの間でのやり取りの音声の公開を要求しているほか、根本から同システムを変えるべきだとしている。さらにクラブのホームページやSNSなどで問題のシーンを扱い「世界的なスキャンダル」として抗議キャンペーンを展開している。
これに対して審判技術委員会は3日に行った会合のあと記者会見を行い、審判協会からすら守られておらず、これまでになく悪い扱いを受けていると表明。あらゆる形で待遇改善を求めるという。