レアル・ビニシウスへの侮辱チャント、スペインサッカー連盟で調査か

 サッカースペイン1部リーグ、レアル・マドリードのブラジル代表FWビニシウスに対し敵チームのファンによる過度な侮辱が続いている件で、スペインサッカー連盟の複数の専門委員会が実態調査、何らかの対応に動く見方がある。スペインのスポーツ紙アスが伝えている。

 報道によると、前節リーグのオサスナ対レアル・マドリード戦でオサスナファンが「ビニシウス死ね」といった侮辱的な叫び声が上がっていたという。これを受け、この種の問題を担当するスペイン連盟の会場責任者とリーグが状況を把握、競技委員会と反暴力委員会に通報したという。

 ビニシウスに対する敵対的なチャントはレアル・マドリードのアウェー試合では恒例化した感があり、15日にはレアル・マドリードとは関係のないバルセロナ対アトレチコ・マドリードの主催試合でも同選手を侮辱する動きがあった。レアル・マドリードは検察に訴えを起こし、侮辱した人物の特定を求めている。また、前節リーグのオサスナ対レアル・マドリードの対戦で、同様のチャントがあったとしてスペイン連盟に提訴。合わせてこの試合を裁いていたマルティネス・ムヌエラ主審が「意図的に選手に対し何度も向けられた侮辱と屈辱的な叫び声を意図的に試合記録に反映させなかった」として連盟の規律委員会に訴えを起こした。

 ただアス紙によると、主審は人種差別や同性愛嫌悪といった動きついては試合の中止・延期といった権限があるものの、その他の内容には効力が及ばない。今回のムヌエラ主審はプロトコルに沿った対応をしたとの認識で処分の対象にはならないという。侮辱や屈辱的なチャントについては基本的にアウェーチームの選手には日常的にあるもので、こういったケースはスペイン連盟の会場責任者が対応することになるとしている。

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