ハリルジャパン 強豪ベルギーに惜敗 攻撃面課題も守備は通用「可能性感じた」

 「国際親善試合、日本0-1ベルギー」(14日、ブリュージュ)

 サッカー日本代表は14日(日本時間15日早朝)、親善試合・ベルギー戦に臨み0-1で敗れた。後半27分にMFシャドリに守備陣が振り切られFWのR・ルカクに決勝点を決められた。1-3に敗れたブラジル戦に引き続いて、現体制初の欧州遠征は2連敗で終了。世界屈指の強豪との対戦では、攻守両面での課題が顕著に見られた一方で、バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は「この2試合で色んな結論が導き出された」と収穫も口にした。

 “赤い悪魔”という愛称を持つベルギーと相対した日本代表は、2つの顔を見せた。1つは守備面での勇敢な顔だ。ブラジル戦では相手に畏敬の念を払いすぎたのか、立ち上がりから守備の連動性や積極性を欠く時間帯が長かったが、この日は違った。

 DF吉田が「うまくいった部分が守備の面では多かった」と振り返るように、開始から高い集中力を保ち続けた。ブラジル戦と顔ぶれが同じだった最終ラインは、個の力に勝る相手に臆せずに対峙(たいじ)していた。人数がそろいながらも失点を喫した場面は、守備の甘さが露呈したものの、ハリルホジッチ監督は試合後に「守備面では、ブロックを作ればどんなチームにもボールが奪えると証明した」と評価した。

 その一方、攻撃面では不安な顔を見せた。守備に人数をかけて強固さを保ちつつ、素早い攻撃を仕掛けることは現体制の基本戦術。それはFIFAランク的にはすべて格上と対戦することになるロシアW杯でも求められる部分でもある。だが、ボールを奪った後の攻撃でイメージが共有されていないのか、単発的な攻撃が散見。先制点を許した後も決定機は少なく、追い付くことはできなかった。

 しっかりとした守備に主眼を置いて、勝ち点を狙っていくのは、世界の中での日本の立ち位置を考えれば正攻法ともいえる。ただ、世界の強豪との戦いでは守備では守り切れず、攻撃では決め切れないという課題があらためて顕著になった2試合でもあった。

 就任後初の欧州遠征を終えた、ハリルホジッチ監督は「ものすごく可能性を感じた。この2試合で色んな結論が導き出されました。W杯に向けて良い準備ができると思う」と手応えを口にする。世界との距離は明確となった。ロシアW杯まで残り7カ月。貴重な経験を、飛躍への糧とできるか。

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