鹿島・金崎Vヘッド!見せたJの意地 先制被弾に目が覚め初戦突破

 「クラブW杯・1回戦、鹿島2-1オークランド」(8日、日産スタジアム)

 クラブ世界一を決める大会が開幕して1回戦の1試合が行われ、J1覇者として開催国枠で出場の鹿島が、オセアニア代表のオークランド(ニュージーランド)に2-1で逆転勝ちした。鹿島は後半、FW赤崎秀平(25)、金崎夢生(27)の得点で逆転した。11日の準々決勝(吹田)でアフリカ代表のマメロディ・サンダウンズ(南アフリカ)と顔を合わせる。

 予期せぬ被弾が鹿島を目覚めさせた。MF永木が「立ち上がりフワッと入ってしまった」と反省交じりに振り返ったように、低調な前半に終始した。だが、後半5分に韓国人DFキム・デウクに先制ヘッドを決められてから一気にギアが上がった。

 後半22分に途中出場の赤崎が右足で同点ゴールを決めると、終了間際の同43分には、またも途中出場の金崎がMF土居の折り返しを頭で押し込んだ。

 「流れを変えたかった。情けない試合は(開催国)代表として出ている以上やってはダメ」。Jリーグチャンピオンシップ(CS)決勝で左足首を捻挫した影響で、先発を外れていたCSのMVP男が、土壇場で再び勝負強さを発揮した。

 浦和を破って下克上Vを決めた3日のCS決勝第2戦から中4日。石井監督が「選手の中に大会に懸ける思いはあるが、体の部分が正直に出てしまった」と認めたように、身体よりも精神のコンディショニングが大きな影響を及ぼした。

 最後に地力を見せて準々決勝に進んだが、次は大阪への移動と中2日の過密日程が待つ。負傷の金崎を30分間近くプレーさせた誤算もあった。「行けるところまで行きたい。開催国代表の責任を持って全力でプレーしたい」と金崎は力強く結んだ。鹿島にとって初となる世界挑戦には、さらなる試練が待つ。

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