ミラン本田誕生「チャンピオン目指す」

 サッカーのイタリア1部リーグ(セリエA)・ACミランへの移籍が決まった日本代表MF本田圭佑(27)は8日、ミラノ市内にある本拠地のサン・シーロ・スタジアムで入団会見を行った。子供のころから夢見た赤と黒のユニホームをうれしそうに掲げて、栄光の背番号10を全世界に初披露。世界的な人気を誇る伝統のクラブで活躍し、日本代表の大黒柱として6月開幕のW杯ブラジル大会での優勝を目指す。

 三浦知良が1994年に、アジア人として初めてセリエAの扉を開いてから20年。本田圭佑が日本人として初めて「ロッソ・ネロ(赤と黒)」のユニホームに袖を通す。

 クラブの公式チャンネル「ミラン・チャンネル」で全世界に生中継された入団会見。イタリアを代表する高級ブランド「ドルチェ&ガッバーナ」のチーム公式スーツに身を包んだ本田は、やや緊張した面持ちでガリアーニ副会長の右隣に腰を下ろした。この日のために編集された本田のVTRが流された後、流ちょうな英語で言い切った。

 「12歳の時、いつかセリエAでプレーし、背番号10をつけたいと作文に書いた。夢が叶(かな)って心から幸せ。自分が何者であるのかピッチで示したい。ゴール、アシストやディフェンス、できることは全てやる。ミランでチャンピオンを目指したい」

 チームはリーグ戦の第18節を終えて、首位ユベントスと勝ち点27差の11位と低迷。5日にはアレグリ監督が記者会見で今季限りでの退任を明言するなど、115年の歴史を誇る名門は揺れている。背番号10は救世主としての期待の表れだ。

 ミラン入りを決めた理由を問われた本田は「心の中の“リトル本田”に『どのクラブでプレーしたいのか』と問い掛けたら、『ミランでプレーしたい』と答えた」と独特の言い回しで説明した。

 クラブ側も“本田ブランド”で商業面、財政面での活性化を図ろうとしている。8日のコリエレ・デロ・スポルト紙によると、昨年12月に副会長兼CEO(最高経営責任者)に就任したベルルスコーニ・オーナーの次女バルバラ氏は、経営改革の一環として本田の名前でアジア市場への売り込みをかけるという。また、同紙はイタリア時間と日本時間の2本の腕時計を着けるファッションの影響が大きいことなども紹介している。

 契約期間は3年半とガリアーニ副会長が明らかにした。注目のデビュー戦は最速で12日(日本時間13日未明)に敵地でサッスオロとのリーグ戦。イタリアで新たな「本田伝説」が幕を開ける。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

サッカー最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    スコア速報

    ランキング(サッカー)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス