デカモリシ4発!大分J1へあと1勝

 「J1昇格PO・準決勝、京都0‐4大分」(18日、西京極)

 J2で6位の大分が同3位の京都に4‐0で快勝。千葉との決勝戦に駒を進めた。引き分けでも敗退が決まる大分は、元日本代表FW森島康仁(25)が、自身プロ初、J2日本選手では3人目となる4ゴールで、3年ぶりの昇格を狙った京都の夢を粉砕。“デカモリシ”の大爆発で、大分が下克上昇格に名乗りを上げた。フットサル日本代表として活躍したFW三浦知良(45)が所属する同4位の横浜FCは、同5位の千葉に0‐4で敗れた。

 デカモリシが派手に古都の夢を打ち砕いた。「自分でもビックリしてます」。プロ初の4得点で決勝進出を決めたFW森島は186センチ、80キロの巨体をシャンと伸ばし、大仕事に胸を張った。

 就任2年目の田坂監督の秘策に応えた。前半17分に得た左サイドのFK。森島は「風を計算した」と右足を振り抜き、ゴール右隅に先制弾を決めた。セットプレーのキッカーに指名されたのはプレーオフの直前。「一発勝負なので、プランを持っておきたかった」と田坂監督。体格的にはゴール前が主戦場だが、「僕が監督になってから、森島はゴール前にいても(セットプレーで)1点しか決めていない。それならばキッカーで」と分析。今季14得点の点取り屋が田坂マジックに応え、ドローも許されない一戦で主導権を引き寄せた。

 前半33分に流れの中で2点目を決めた森島は、後半16分にPKでハットトリック達成。終了間際に独壇場の4点目を奪い京都の息の根を止めた。

 C大阪の下部組織で育った25歳は、大分移籍4年目。トップデビューした06年当時、“ミスター・セレッソ”のMF森島寛晃氏と比較され「デカモリシ」の愛称で話題をさらった。元日本代表DF田坂監督指導の下、得点感覚に磨きをかけた。J1昇格をかけた23日の千葉との大一番に向け、森島は「元の場所(J1)に戻すことが僕のミッション」。“大きい森島”が日の当たる場所で再ブレークするために、負けられない戦いになる。

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