川澄、全得点絡んだ さらなる高みへ
「なでしこL、INAC神戸4-1岡山湯郷」(28日、美作)
ロッカールームで、喜びがじわりと体内を走った。「去年もあんまり喜ばなかった。これからかみしめたいと思います」。優勝決定時、ガッツポーズなども繰り出さなかったINAC神戸のFW川澄の表情が、時間を経て和らいだ。
全チームから勝利する“完全優勝”へと導く一発だった。前半4分、中央の大野へパスすると、自慢の機動力を生かして回り込んだ。折り返しを左足でとらえ、名手GK福元の牙城を崩した。先制点の後には3アシスト。全4得点に絡んだ。
昨季はMVP、得点王など個人タイトルを総ナメ。今季は徹底研究され、シーズン途中に主戦場を右サイドに移したが、チャンスメーカーとして尽力した。「連覇というより、今季も上を目指すつもりでやってきた。その結果だと思う」。さらなる高みを目指して、川澄は突っ走る。