井上拓真 天心を返り討ち!見せつけた王者の貫禄「皆さん!期待に応えました!」 約10カ月ぶりの再戦「すごい成長している」
「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(27日、トヨタアリーナ東京)
WBC世界バンタム級タイトルマッチで、挑戦者の那須川天心(28)=帝拳=は王者の井上拓真(30)=大橋=に0-3で判定負けした。井上拓は2度目の防衛に成功。昨年11月の同級王座決定戦以来の再戦にも勝利した。WBO世界ミニマム級の松本流星(28)=帝拳=は暫定王座決定戦でラッセル・アコスタ(メキシコ)に3-0で判定勝ちし、暫定王座に就いた。WBCスーパーフライ級王座決定戦は坪井智也(30)=帝拳=がリカルド・マラジカ(南アフリカ)に1-2の判定負け。IBF世界スーパーバンタム級の西田凌佑(30)=六島=は、サム・グッドマン(オーストラリア)との暫定王座決定戦に0-3の判定で屈した。
ボクシングは甘くない。拓真が返り討ちにした。「皆さん!期待に応えました!」。一度のダウン程度では埋まらない差を見せつけ、満員の観衆に王者の貫禄を見せつけた。
リードして迎えた7回、天心の左ストレートを食らい約2年ぶりのダウンを喫した。約10カ月ぶりの再戦。「すごい成長しているなと感じた」。会場は騒然としたが、チャンピオンは動じなかった。その後は「日頃のトレーニングの成果」と立て直し、8回終了時での公開採点では2-1とリードを保持。終わってみれば3-0で地力の差を見せつけた。
前回の対戦では自身も引退覚悟の崖っぷちで臨み、天心にプロ初黒星をつけて1年ぶりに世界王者に返り咲いた。今年5月には東京ドームで元世界4階級制覇王者の井岡一翔(志成)に完勝。「自分の中でも楽しい試合続きで、集中してこの日々を送れた」と充実感に浸った。
“これで最後”と銘打たれた注目のリマッチも勝利。リング上で改めて「最後ですか?」と問われると「天心選手が他の団体でチャンピオンになれば、第3戦あり得てくるんじゃないですか?」と余裕の返答。“尚弥の弟”から殻を破って覚醒した男は「まだまだベルトを増やして、目標とする兄の背中を追いかけて突っ走っていきたい」と、4団体統一王者に狙いを定めた。
◆井上拓真(いのうえ・たくま)1995年12月26日、神奈川県座間市出身。兄は4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥。アマチュア戦績57戦52勝(14RSC)5敗。2013年12月にプロデビュー。15年に東洋太平洋スーパーフライ級王座、18年にWBC暫定世界バンタム級王座、23年4月にWBA世界バンタム級王座、25年11月にWBC世界バンタム級王座を獲得した。身長164センチ、リーチ164センチ。右ボクサーファイター。
