那須川天心が号泣「ボクシングで負けた」井上拓真と再戦もまた判定負け「こんだけやっても無理か」7回にダウン奪取も決めきれず ゴングの瞬間、左腕上げるも
「ボクシング・WBC世界バンタム級タイトルマッチ」(27日、トヨタアリーナ東京)
同級1位の那須川天心(28)=帝拳=が王者の井上拓真(30)=大橋=と10カ月ぶりに再戦し、判定0-3(111-116、111-116、113-114)で敗れ、初の世界王座獲得はならなかった。
2人は昨年11月24日の王座決定戦で対戦し、井上が判定3-0で勝利し、タイトルを獲得した。リベンジを狙う天心。1回は互いに慎重に相手の出方をうかがう展開。2回に天心が小気味よくコンビネーションを打ち、リズムを作っていく。井上が倒れる場面があったが、スリップ判定。その後も決定打のない展開が続いたが、4回終了時点のジャッジ公開採点では1人がフルマーク、1人が2点差で井上を指示、1人が同点判定となった。
巻き返したい天心は7回に強烈な左ストレートでダウンを奪取。その後も一気にたたみかけたが、倒しきれず。その後は井上がギアを上げ、押し切られた。
ゴングの瞬間は左拳を上げたが、及ばなかった。判定の瞬間、真っすぐ前を見据えた天心。込み上げるものを抑えるように顔をゆがめながら、井上陣営と挨拶を交わした後、四方のファンに頭を下げた。そして花道では涙をこらえられなくなり、号泣した。
試合後の会見では「悔しいですよ。めっちゃ悔しい。こんだけ(対策や準備を)やっても無理かと」と、振り返った。同じ相手に2連敗を喫したが「ボクサーとしての限界は感じてないっすよ。ダウンも取ったし、自分の中では負けた気がしてないが、ボクシングで負けたなと」と心境を明かした。試合後の涙の理由については「悔しいですよ。今も何が何だかわからない。ここまで、こんだけやっても無理かって」と、思いを吐露した。
◇那須川天心(なすかわ・てんしん)1998年8月18日、千葉県松戸市出身。キックボクシング42戦全勝、MMA4戦全勝。2018年大みそかにエキシビションでボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)と対戦してKO負け(非公式)。22年6月の武尊との「THE MATCH」を最後にプロボクシングに転向。23年4月にボクシングデビューし、24年10月にWBOアジア・パシフィック・バンタム級王座獲得。身長165センチ、リーチ176センチ。左ボクサーファイター。
