増田陸 5階級制覇のレジェンド・ドネア撃破 完勝8回TKO 「必ず世界チャンピオンに」同級正規王者・堤と雪辱戦へ
「ボクシング・WBA世界バンタム級挑戦者決定戦」(15日、横浜BUNTAI)
メインイベントのWBA世界バンタム級挑戦者決定戦は同級4位の増田陸(28)=帝拳=が8回TKOで世界5階級制覇のノニト・ドネア(43)=フィリピン=を撃破した。トリプル世界戦では、WBC世界ライトフライ級2位の岩田翔吉(30)=帝拳=が8回3-0の負傷判定で、王者ノックアウト・CPフレッシュマート(35)=タイ=を破り、昨年3月にWBO同級王座を失って以来となる世界王座に就いた。WBA世界ミニマム級王者・松本流星(27)=帝拳=は3-0の判定で同級4位・高田勇仁(27)=ライオンズ=との再戦を制し、初防衛に成功。WBO世界フライ級6位・飯村樹輝弥(28)=角海老宝石=は、王者アンソニー・オラスクアガ(27)=米国=に9回TKOで敗れた。
ドネア陣営から血がにじんだタオルが投げ込まれると、会場は大歓声に包まれた。世界5階級制覇のレジェンドを相手に完勝。増田は大和心トレーナーと抱き合い、静かに喜びをかみしめた。王座挑戦権を獲得し「ホッとしている。必ず世界チャンピオンになります!」と宣言した。
プラン通りの試合運びだった。「慎重に右からボクシングをつくっていった」と、序盤は得意とする左を封印。“GOサイン”が出た中盤から解禁し、効果的にダメージを与え、7回には強烈な左ストレートでダウンを奪った。試合前には、所持登録を行って室町時代に打たれた無銘の日本刀を入手した愛刀家。伝家の“宝刀”で試合の大勢を決めた。
心の余裕ものぞかせた。6回に反撃を食らった際、15歳上のドネアに向かって舌をペロリ。「挑発するというより『効いてないよ』という感じ」と、頭は冷静だった。レジェンド撃破後も喜びを爆発する様子は一切なし。「もう少しきれいな勝ち方をしたかった。試合の反省をしていた」と意外な心境を明かした。
同級正規王者・堤聖也(角海老宝石)との23年8月以来の雪辱戦に転じる可能性が高まった。「再戦はすごく楽しみだが、誰が相手でも世界チャンピオンらしいボクシングができるように取り組んでいきたい」。決戦の時まで刀を研ぎ澄ましていく。





