36歳井岡一翔、4回KOで再起星 王者・井上拓真に挑戦状「来年5月に試合したい」 バンタム級初戦快勝、史上最多5階級制覇に前進
「ボクシング・WBA世界バンタム級挑戦者決定戦」(31日、大田区総合体育館)
元世界4階級制覇王者でWBA世界バンタム級9位の井岡一翔(36)=志成=が、同11位マイケル・オルドスゴイッティ(24)=ベネズエラ=に4回2分42秒、左ボディーでKO勝ちした。7カ月ぶりの再起戦となったバンタム級転向初戦を飾り、日本男子で史上最多となる世界5階級制覇に前進。また、ボクシング界の“年末の顔”は、2011~16年、18~23年に続いて2年ぶりの13度目の大みそかマッチで11勝目を挙げた。
36歳の生けるレジェンドが新たなフィールドで再起を遂げた。1回から左ジャブでペースをつかむと、2回には鋭い左ボディを突き刺して、ダウンを奪取。3回には効果的なコンビネーションをたたみかけるなど支配すると、4回に再び鋭い左ボディーを突き刺してダウンを奪い、10カウントを聞かせた。
リング上でのインタビューでは「初めてのバンタム級でしたけど、問題なく戦うことができた」と手応え。会場ではWBC王者の井上拓真、WBA王者の堤聖弥が見守った。井岡は「リングに上がった瞬間にリングサイドに井上拓真選手が座っていて少し気を取られたんですけど。多分本人はもう帰ってしまったんですが、井上拓真チャンピオンと挑戦させてもらいたい」と“挑戦状”をたたきつけた。
インタビュアーに堤もいると指摘されると「もちろん堤選手とも戦いたいし、(相手が)チャンピオンなんで僕があんまりどうこう言える立場じゃないんですけど。両チャンピオンと戦いたい」と応じた井岡。その上で「一番は井上拓磨選手と。来年5月、井上尚弥選手と中谷(潤人)選手が東京ドームで試合をすると聞いている。そこで僕たちも盛り上げられたらいいと思っている。ぜひそこで試合をしたい」と具体的なプランも披露した。
◆バンタム級の現況 WBAは王者・堤聖也(角海老宝石)が12月17日に暫定王者ノニト・ドネア(フィリピン)との団体内統一戦を制し、2度目の防衛を果たした。統一王者の中谷潤人(M・T)が返上したIBFは空位で、WBCは11月24日に王座決定戦が行われ、井上拓真(大橋)が那須川天心(帝拳)を撃破してタイトルを奪取。WBOは9月に武居由樹(大橋)を撃破したクリスチャン・メディナ(メキシコ)が新王者となった。




