頸髄完全損傷の高山善廣 車いすで登場 盟友4人が魂のチョップ合戦1000発超「高山さんに活力を」「プロレスにしかない力」

 「プロレス・TAKAYAMANIA EMPIRE 4」(3日、後楽園ホール)

 2017年5月4日の試合中に頸髄完全損傷の重傷を負い、リハビリを続けている“帝王”高山善廣(58)を支援する大会が行われ、高山本人も車いすで登場して超満員のファンを熱狂させた。メインイベントのタッグマッチは、縁の深い鈴木みのる(57)、KENTA(44)、柴田勝頼(45)、丸藤正道(45)が入場すると、高山がその場で「KENTA&柴田組VS丸藤&鈴木組」と組み合わせを発表。帝王が見守る前で、4人はパートナーともやり合いながら1000発超のチョップが乱れ飛ぶ魂の大乱闘を繰り広げ、30分時間切れでドロー決着となった。

 場外カウントなしとあって、4選手はリング内外でチョップ、エルボーの肉弾戦を繰り広げた。車いすに乗った高山は入場口付近で解説も務めながら見守っていたが、4人は帝王の目の前にも現れると、見せつけるように激しいチョップ合戦を展開。胸を赤くしながら、高山への無言のエールを送った。

 昨年大会に続いて参戦した柴田は「高山さんが最前列で見ていて、汗も飛ばしてやろうと(こん身の)チョップを打った。明日、高山さんは(今日のエネルギーを受けて)熱を出すんじゃないですか(笑)。去年の高山さんより(状態が)前進して、これはプロレスにしかない力があると思う」と実感を込めた。

 丸藤は「高山さんに刺激を与えて楽しんでもらって、また日々の活力にしてもらえればいい。(自身が)18、19歳の時に高山さんと出会っているので、何でも協力しますよ」と語り、KENTAも「今日初めて大会に参加できて、高山さんが(けがと)立ち向かっている姿を目の当たりにして、僕らもたくさん感じることがあったし、高山さんも後押しされたと思う」とうなずいた。

 昨年の同大会ではサプライズでゴングを鳴らし、高山と“対戦”した鈴木は「この大会は回を重ねるごとにチャリティーイベントの意義は薄れていくと思うので、それを絶やさないように。高山が立ち上がって、俺の顔面を蹴っ飛ばすまで続けたい。それまで俺もプロレスの王でい続ける」と意欲を燃やした。

 全試合終了後、高山も車いすでリングに上がった。鈴木から「お前の涙は、お前が立ち上がって、俺に負けて悔しいって泣くまで取っておけ!」と言われると、帝王も「立ち上がって、鈴木みのるをぶちのめして、うれし泣きしたいね」と憎まれ口をたたき、ファンを沸かせた。万雷の「高山」コールを浴びる中、最後はマイクで決めぜりふの「ノーフィアー!」を叫び、大合唱で締めくくった。

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