井上尚弥がまた新伝説「もっと強い姿を見せる」「ファンが見たい試合を実現したい」【一問一答】

 再び4本のベルトを巻き、弟・拓真(左)、父の真吾トレーナー(右)と喜ぶ井上尚弥(撮影・堀内翔)
 フォトセッションを行う井上尚弥(中央)。左は父の真吾トレーナー、右は大橋秀行会長(撮影・堀内翔)
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 「ボクシング・世界スーパーバンタム級4団体王座統一戦」(26日、有明アリーナ)

 井上尚弥がマーロン・タパレスに10回1分2秒KO勝ちし、史上2人目の2階級4団体王座統一を達成した。新たにWBAとIBFの王座を加え、世界タイトル獲得数を10に伸ばした井上が、激闘を振り返った。

  ◇  ◇

 -4本のベルトを集めて。

 「今の適正階級はスーパーバンタム級だと思っているので、来年、再来年とこの階級でもっと強い姿を見せられるように精進していきたい」

 -手ごわい相手だった。

 「戦前に予想していた通り、非常にタフで気持ちの強い選手だった。そんな選手に10回KOで勝利できて今ホッとしている」

 -緊迫感があった。

 「戦っていて(相手には)一発のパンチもあったし、セコンド陣営も感じていたと思う。自分もピリピリしながら試合していた」

 -来年の目標。

 「5月に噂されている試合が実現するかどうかはこれから交渉を詰めていく。ファンが見たい試合、喜ぶ試合を実現していきたい」

 -2階級で4団体統一を達成した景色は。

 「1年前と似たような景色というか、4本のベルトを持って、終わった会場を見るのは感動的だった。また熱い試合を見せたい」

 -4本のベルトの心境。

 「スーパーバンタム級に上げて7月と今日、2試合で4本を集められて達成感もあるが、通過点と捉えていた。(今日は)うれしさをかみしめながら過ごして、次戦に向けて頑張っていきたい」

 -戦前の印象も手ごわいと言っていた。

 「ディフェンス面が優れていて、重心も後ろで構えていたので、なかなかクリーンヒット、いいパンチを当てることができず10回まで行ったが、結果KOで勝ててよかった」

 -手応えは。

 「正直なかったが、10回にタパレスが崩れ落ちたときに、これだけダメージが蓄積されていたんだと。そこまで読み取ることができなかった」

 -次戦に向けて。

 「自分としては決められた試合に全力をかけるだけ。大橋会長のマッチメイクで、どんな戦いが待っているか楽しみに待っていたい」

 -相手のイメージと違ったところは。

 「自分が過大評価していたのは相手の攻撃力。想定していた感じで進めていたが、ディフェンス面が思っていたよりすごくて、意外とパンチを当てられなかった」

 -判定はよぎった。

 「よぎった。ただ、あそこまで優勢だったので倒したいという気持ちもあったし、無理していってKOを狙えるほどボクシングは甘くないので、冷静に進めようと思った」

 -頭を付け合って打ち合うシーンは珍しい。

 「今までそういった試合をしていなかっただけで、練習ではよくしていたこと。今日してみてどうこうという気持ちはなかった」

 ◆井上尚弥(いのうえ・なおや)1993年4月10日、30歳、神奈川県座間市出身。相模原青陵高時代にアマチュア7冠、12年10月にプロデビュー。14年4月にWBC世界ライトフライ級王座、同年12月にWBO世界スーパーフライ級王座、18年5月にWBA世界バンタム級王座を奪取し3階級制覇。19年5月にはWBAに続きIBF王座を奪取し2団体統一を果たした。22年6月には日本人初の3団体王座統一。昨年12月にバトラー(英国)に勝利し、アジア勢とバンタム級では初の4団体統一を果たした。165センチ。右ボクサーファイター。26戦26勝(23KO)。既婚。3児の父。

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