元WBO女子世界Sフライ級王者・奥田朋子2回TKO再起星!「ボクシング人生第2章」40歳、現役高校教師

 「ボクシング・8回戦」(24日、ソフィア堺)

 元WBO女子世界スーパーフライ級王者の奥田朋子(40)=堺春木=が約9カ月ぶり再起戦に臨み、チッタマート・ポンムター(タイ)を2回1分1秒TKOで下し、3年ぶり勝利を飾った。戦績は奥田が8勝(2KO)5敗2分け、チッターマートが2勝(1KO)2敗。

 1回からジャブで流れを作ると、2回、一気に決めた。ロープに追い込むと猛ラッシュ。怒とうの連打で相手は崩れ落ちた。

 「1ラウンドはモタモタいきすぎたけど2ラウンド目は会長のアドバイスで立て直せた。来年、もう1回、世界に挑戦させていただきたい。私の姿を見て、少しでも元気、勇気を感じてもらいたい。一歩踏み出す力になりたいと思ってボクシングをしています」とリングで声援に応えた。

 立命館大柔道部出身の奥田は現役の高校教師で天王寺学館高で保険体育を教え、その他の高校でもカウンセラーを務めている。

 30歳でボクシングを始め、日本&東洋太平洋女子バンタム級王座を奪取。20年、世界初挑戦で吉田実代(三迫)を6回負傷判定で破り世界タイトルをつかんだ。21年、吉田との再戦は判定1-2で敗れて初防衛ならず。今年3月、東洋太平洋女子フライ級王者・チャオズ箕輪に判定で敗れた。

 4月に40歳になり、臨床心理士の資格取得のため大学院進学に向け勉強。ボクシングは「1回辞めた」と、引退状態だった。

 9月に晴れて大学院に合格すると、自然とジムワークを再開。「40歳だからとか、結局、思っているのは自分だった。年齢は年齢で新しい価値観を、可能性を開拓したい」と、現役続行を決めた。

 来年は大学院に通いながら、世界王座奪回が目標。「自分の中でガラリと変わった。ボクシング人生第2章が始まると感じている。クリスマスイブの忙しい中、応援していただき、恵まれた環境でボクシングができている」。奥田が聖なる日に再スタートを切った。

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