重岡優大「しょっぱい試合」でも「合格点」 自身はKOならずも兄弟同時王座統一「結果を喜びたい」

 ベルトを肩にかけて弟の銀次朗(左)と記念撮影をする重岡優大(撮影・伊藤笙子)
 12回、重岡優大の拳がパンヤ・プラダブシー(右)を捉える
2枚

 「ボクシング・WBC世界ミニマム級王座統一戦」(7日、大田区総合体育館)

 兄弟同時王座統一だ。WBC暫定王者の重岡優大(26)=ワタナベ=が正規王者のパンヤ・プラダブシー(タイ)に3-0で判定勝ちした。優大の弟でIBF暫定王者の重岡銀次朗(23)=ワタナベ=も正規王者のダニエル・バラダレス(メキシコ)にTKO勝ち。そろって正規王者となり、初防衛に成功した。

 判定3-0の圧勝で弟とともに王座を統一した。優大は「しょっぱい試合でしたけど、この結果に合格点を与えたい。結果を喜びたい」。KOはできなかったが、結果が全てと自分に言い聞かせた。

 前夜の計量後のリカバリーでは勝負飯のウナギを兄弟で食べた。そして臨んだこの日、弟から勝利のバトンを受け継ぎ、リングへ上がると、ジャブ、ワンツーを的確に決め、ポイントを稼ぐ。5回には両拳を痛めるアクシデント。それでも4度防衛中のパンヤに「ずっと目が死んでないというか強い気持ちを感じたので負けたくなかった」と痛みをこらえ、手数を出し続けた。

 勝利後、兄弟でベルトを担ぎ、肩をたたき合って喜んだが、弟に注文をつけた。試合中に頭部から出血した銀次朗を控室で見ていた兄は「1回から血がいっぱいついていたからお兄ちゃん、心配していた。俺の前に試合をしないでほしい」。正規王者となった兄は弟思いの一面をのぞかせていた。

 ◆重岡優大(しげおか・ゆうだい)1997年4月16日生まれ。熊本市出身。弟・銀次朗と小1から空手を始め、後にボクシングへ転向。全日本選手権を含むアマ5冠獲得後、19年10月にプロデビュー。22年11月に日本ミニマム級王座を、23年4月にWBC世界同級暫定王座を獲得。身長160センチ。左ボクサーファイター。

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